ーとある島の西の忍者村ー
叢雲カゲツに"漢字の練習してて"と言い伝え、
ふたりで別の場所に移った伊波ライと赤城ウェンは
とある話をしていた
伊波ライは思ったよりのワードで困惑する
赤城ウェンは何かを思い出すように考える
村の忍者が、深刻な顔でやってきた
伊波ライは何かを察したように言った
"ヴィラン"です
村の忍者は怯えた口調で言った
赤城ウェンは真っ直ぐな瞳で言う
ーとある島の東のボロアパートー
佐伯イッテツは慌てながら言った
宇佐美リトは無理矢理佐伯イッテツの手首を引っ張った
佐伯イッテツは死に物狂いで扉のドアノブに捕まる
宇佐美リトは佐伯イッテツの手首を離す
その勢いで佐伯イッテツは畳に倒れ込んだ
ガシッ
宇佐美リトはにっこりと笑ったまま
佐伯イッテツを見下ろし、襟元を掴んでいた
そのまま、流されるように佐伯イッテツは
引きづられていった
ーとある島の東の住宅街ー
佐伯イッテツは建物の影に隠れながらしゃがみ込んでいる
佐伯イッテツは言いたくなさそうな顔で言う
佐伯イッテツは無言で宇佐美リトの後ろについて行った
宇佐美リトは佐伯イッテツを気付かれない程度に見る
この前俺たちと戦ったこと忘れたのか?
ーとある島の東のスーパーマーケットー
佐伯イッテツは久しぶりだったのか人酔いをしてしまった
宇佐美リトは佐伯イッテツに手を差し伸べた
佐伯イッテツは恐る恐る宇佐美リトの手を取った
ぎゅっ
そして、流されるままに歩き始める
佐伯イッテツは一緒に歩いている足元を見る
宇佐美リトはテキトウに箱型のパッケージを手に取った
宇佐美リトは赤いパッケージを佐伯イッテツに見せる
宇佐美リトはイタズラ子供のように笑った
いつの間にか、宇佐美リトとの手が離れてしまっていた
ーとある島の東の住宅街ー
買い物を終えた佐伯イッテツと宇佐美リトは
スーパーマーケットから出て家に帰るところだった
佐伯イッテツは辺りを見渡す
はぐれた…?
佐伯イッテツは急な不安感から足が段々と震えてきた
ドンッ
佐伯イッテツは男性市民 A とぶつかってしまった
そのまま去ってしまった
ドンッ
女性市民とぶつかってしまった
今度は無言で去って行ってしまった
佐伯イッテツは口からこぼれ落ちるように言った
ドンッ
佐伯イッテツはまた誰かとぶつかってしまった
ドンッ
また、ぶつかってしまった
ドンッ
また、
ドンッ
また、
また、
"ちょっとした回想"
もう、
いっそのこと
ここから
逃げ出してしまえば
楽になれる?
周りから他の市民の声が聞こえる
でも佐伯イッテツにはそれが聞こえないぐらい、
彼の声が
はっきりと
聞こえた
佐伯イッテツは自然と無意識に走る
宇佐美リトから目を離さず、真っ直ぐに
パシっ
佐伯イッテツは無意識に宇佐美リトの手に触れ、握る
宇佐美リトは満面の笑みで言った
ーとある島の西の忍者村ー
叢雲カゲツはクナイを強く握り締める
何故でしょう?












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!