いつもの場所 、時間
私たちは一緒に登校している 。
真面目な奴は一人もいないし
偶に変なことを言ってくる奴もいるが、
そこが私たちのいい所であり …
こうして仲良くできている理由である 。
眠気を引きずりながら家を出て 、
冷たい朝の空気を胸いっぱいに吸い込む 。
足取りはまだ重いが 、
私のことを待ってくれている …… と
考えたら自然と歩くスピードが速くなる 。
集合場所の角を曲がると
先に着いていた友達が手を振っているのに
合わせて 、私も手を振る 。
「 まァ 、俺もまだ眠いんだけど 」
なんて言う彼 。
じゃあ私をからかってくるな 、と
切実に思う 。
目の前に映るは少し悲しい顔を
思い浮かべている紫メッシュの男 。
「 お口わるーい ! 」 … と
泣き真似をしている 。
スマホを片手に弄りながら応える葛葉 。
いつもは スマホ弄らないのにな〜なんて
思いながら見つめていると、
その視線に気づいたのか 、私の頭を
くしゃくしゃと撫でてくる
撫でられることは嫌いじゃないから
少し嬉しい 、… ほんの少しだけ 。
馬鹿だなぁ 、なんて思いながらも
こんな朝早くから学校に行っている
ローレン偉いな〜と感心してしまっている
自分もいる 。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。