第10話

後退しながら前進
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2025/01/09 10:02 更新






あれからというもの、ぼくは幾度もシンシャの住まう洞窟へと足を運んでいた。


彼の元で行ったものはそう大それたことでもない。


ただ他愛の無い会話をした。友達として。


しかし何回目かの訪問の今日この日、ぼくはハッキリとシンシャに拒絶されてしまった。
シンシャ
シンシャ
…もう俺の元には来ないでくれ。
蹲ったシンシャはぼくを見てくれない、顔を見せてくれない。
(なまえ)
あなた
え…?なんで…
シンシャ
シンシャ
いいからもう行け!
彼の荒らげた声色に心も体もビクッと震える。
正直ショックだった。これまで少しなりとも共に過ごした分、心の距離は縮まっていると信じていたから。


嗚呼、思い返せばぼく、一緒に話したって言っても結構一方的だったのかもな__


彼に従って逃げ出したい。暗い所で泣きたい。そしてただ寂しくなりたい。


それでも___


ぼくは必死に食い下がる。
(なまえ)
あなた
イヤ!せめて理由を教えて!
(なまえ)
あなた
一方的に思ってるだけだったとしても、ぼくは君が大切だからその一言だけじゃ納得できないの!
(なまえ)
あなた
悪いところが不満なら、直せるところなら直すから_
シンシャ
シンシャ
受け入れられない
_速攻拒否されてしまった。
シンシャ
シンシャ
もう、やめてくれ…
顔を上げたシンシャの目からは毒液が溢れ出していた。
シンシャ
シンシャ
これ以上何にも期待したくないんだ
この時ぼくは何を言うべきだったのだろうか。グチャグチャな頭の中でただ、分かるのは胸が張り裂けそう。
シンシャ
シンシャ
これじゃあ、おまえが会いに来るんじゃ、俺がいなくなった意味がないじゃないか…
_グチャグチャな頭の中で、ピンと一本の線が繋がったような感覚がした。


それは不気味な直感。
(なまえ)
あなた
もしかしてシンシャが学校に戻らなくなったのと、ぼくとは何か関係があるの?

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