風が、掻っ攫おうと精一杯吹く
グサって、その言葉が胸に刺さった
確かに昨日の夜、初めてちゃんと話したけど
どうやら私の独りよがりだったらしい
正直、自分の醜い嫉妬だ
悪魔達が、ワイワイとしてるのを見ると羨ましくて
死にたくなる
この言葉に嘘はない
帰ろうとUターンした私にロボロは忠告の言葉を重ねた
パッと前を向くと、空間に歪みが
見覚えしかないこの能力は
彼は一歩、こちらへ踏み出した
なんだろうか、また反対でもするのだろうか
一瞬の沈黙ののちグルッペンが、部屋に戻った
私もその後に続く
振り返ってロボロを見た
吹き荒れる風、それによって靡く顔の紙
捲れた紙からは薄桃色の瞳が見えた
新作














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。