……あの日から、ずっと胸が安心してる気がする。
なんでだろうか。
地震が頻繁に起きないから?テストがないから?
それとも、大切な人がいなくならなかったから?
……はじめまして。私の名前は天河あなたの下の名前。
閉じ師をしている高校2年生だ。
……え、『閉じ師』って何って?
……まぁ簡単にいうと、『災い』をもたらす扉を閉める。という事だ。
それに、その扉は日本各地、いろいろなところにある。
扉は、必ず安全なところにあるとは限らない。
時には崖を登ったり、川を渡ったり……。
手繰り寄せたスマホを見ると、私は笑いが溢れてしまった。
通知200って……w(((
まぁ、相手は予想できる。"あの二人"だろう。
………………ごめん鼓膜逝ったかも(((
電話の向こうで名前を叫んだ彼女は、岩戸鈴芽。
私の親友である。
まぁ、こんな会話を朝にするというルーティーンをしている。
……あ、そういえば。
電話口から聞こえた声の主は、宗像草太だ。
彼も閉じ師の青年であり、日本を旅する。
そう、閉じ師に休日なんてない。
年中無休なのだ。
それだけを言って、私は電話をきった。
宿屋に泊まらせてもらったので、次の夜までには別の宿を見つけなければいけない。
……鬼畜だな(((
宿屋を完全に出る前、私はそう呟いた。
首元から、紐がついた鍵を引っ張り出す。
戸締まりをする時に使う鍵だから、とても大切なのだ。
そして、空を見上げる。
雲一つない青空。時間は7時40分くらいだとおもう。
学生が登校する時間帯だろうか。
私は一発、頬をぱちりと叩いた。











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。