咲き誇るとまではいかない程度、
密やかに花が咲く中庭は、皇宮内で
あってさすがの気品だ。
陛下は、よくこの中庭に来る。
あの柔らかい髪色と
" 仮面 " を外したときにしか見せない
一介の少年のようなほどけた雰囲気。
つらつらとまくし立てられる言葉は、
やっぱり、あの時と同じような感じがして
皇帝の背には、数百 数千 数万の
民の命と未来が乗っかっていて
皇帝の命には、知るすべも無い
憎悪と殺意が常に向けられていて
その過程で嘘をつかなければ、
生き延びれないのもわかってる。
でも、それでも
「 これだけは覚えておいてくださいませ 」
その時、初めて陛下の笑顔を見た気がした。
くすりと笑うような、僅かに零れた微笑。
穏やかな空気が流れていた。
静かで心地よい時間だった。
今でも、心の中に仕舞っている大切な記憶。
そんな時間も空気もすべて、
" たった2年 " で暗雲を告げた。
皇后として、陛下の正妻として
務め続けて2年半、
フィスティア子爵令嬢であるセレナが
陛下の皇妃として入内した。

新作ミステリー1位🥇とれました
ありがとうございます✨

新作すべて20位!大感謝です😭
こちらの小説コンテストに
応募させていただきます‼️













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。