あたりをキョロキョロと見回してとりあえず人目に付きにくそうな路地に入る
きっと誰かが少しくらいなら分けてくれるし
ここは路地だから何かしらの生ゴミだってある
よくないってことは分かってるけどここから漁って
生き延びるしかないんだ
ガサ、ゴソ、やっと見つけた食料
ぎりぎり食べられそうな野菜の芯の部分や
人でも食べられる動物用のお菓子(賞味期限切れ)など
到底人が食べるものではないけどこの状況においては
仕方ない
あの親のせいで死ぬくらいなら食中毒で死んでやる
覚悟を決める
結局死ぬんだからこのくらいはどうってことない
ガッッ
思いきってかぶり付こうとした瞬間に
誰かが私の手に当たらないようにゴミだけを蹴った
剣持刀也と名乗るその人は、濃い紫髪に
きれいな緑色の目をした美形な人で、名乗ると同時に
効果音がつく程の気色悪い作り笑顔をこちらに向けた













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。