拝啓
あなたへ。
お前がこれ読んでるってことは
きっと俺はもうこの世に居ない。
なんだか不思議な感じだな。
そっちじゃ俺はもう死んでる。
全然想像なんか付かねぇけど、
お前はきっと優しいから、
俺のために涙流してる。
放っておく訳にはいかねぇから
慰めになるかすらわかんねぇけど
手紙でも書き残しておく。
俺はずっとお前に恋してた。
楽しい嬉しいばっかりの
幸せな恋だったとは言えねぇけど
俺は充分満たされてたんだ。
だからこそ、
お前を愛したお陰で
イザナに殺されるとしても、
恨みも後悔もなく、
安らかに逝けるんだ。
お前は充分、
空っぽな俺を救ってくれた。
だから、もういいんだ。
竜胆と逃げろ。
愛してる。
私なんかが、幸せになっていいのかな。
ここに来てから、ずっと
ずっと、考えてた。
私なんかに
幸せになる権利が
あるのかなって。
竜胆がこんなに強く、
私のことを助けようとしてくれて
救おうとしてくれて
私って恵まれてる。
恵まれすぎてる。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。