第29話

13話
396
2025/02/28 09:00 更新
灰谷竜胆
灰谷竜胆
俺に命令しろ。












灰谷竜胆
灰谷竜胆
我儘堕天使。



(なまえ)
あなた
……ッッッ
(なまえ)
あなた
万次郎が……
(なまえ)
あなた
万次郎が遺してくれたの。







(なまえ)
あなた
お手紙……書いてくれたの








拝啓


あなたへ。


お前がこれ読んでるってことは


きっと俺はもうこの世に居ない。


なんだか不思議な感じだな。

そっちじゃ俺はもう死んでる。


全然想像なんか付かねぇけど、

お前はきっと優しいから、

俺のために涙流してる。


放っておく訳にはいかねぇから

慰めになるかすらわかんねぇけど

手紙でも書き残しておく。


俺はずっとお前に恋してた。

楽しい嬉しいばっかりの

幸せな恋だったとは言えねぇけど

俺は充分満たされてたんだ。


だからこそ、

お前を愛したお陰で

イザナに殺されるとしても、

恨みも後悔もなく、

安らかに逝けるんだ。


お前は充分、

空っぽな俺を救ってくれた。



だから、もういいんだ。



竜胆と逃げろ。



愛してる。
(なまえ)
あなた
ねぇ、














(なまえ)
あなた
本当にいいのかな?
灰谷竜胆
灰谷竜胆
あぁ。





私なんかが、幸せになっていいのかな。














ここに来てから、ずっと





ずっと、考えてた。




















私なんかに







幸せになる権利が



あるのかなって。







灰谷竜胆
灰谷竜胆
いいんだよ。幸せになっても。














(なまえ)
あなた
じゃあ、竜胆。































(なまえ)
あなた
一緒に、逃げたい。
灰谷竜胆
灰谷竜胆
やっと頼ってくれたかよ。
灰谷竜胆
灰谷竜胆
無頼な姫さんに頼られたら、
まぁ、やるしかねぇよな。
(なまえ)
あなた
うん。幸せ、掴みに行こう。
灰谷竜胆
灰谷竜胆
安心しろ、絶対俺が叶えてみせるから。






竜胆がこんなに強く、



私のことを助けようとしてくれて



救おうとしてくれて






私って恵まれてる。




恵まれすぎてる。

















(なまえ)
あなた
竜胆。
灰谷竜胆
灰谷竜胆
ん?
(なまえ)
あなた
ありがとう。
(なまえ)
あなた
私を救ってくれて、ありがとう。





灰谷竜胆
灰谷竜胆
おいおい、まだ早ぇって。
灰谷竜胆
灰谷竜胆
感謝の言葉は、逃げ切った後に聞くから。
灰谷竜胆
灰谷竜胆
お楽しみにさせてくれよ。





(なまえ)
あなた
……それもそうだね!
(なまえ)
あなた
竜胆。
(なまえ)
あなた
絶対、逃げよう。
(なまえ)
あなた
絶対


















(なまえ)
あなた
幸せになろう。

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