久しぶりの父上との対面がこれとは
中々不吉では……?
命を狙われてるって、私なにかしたっけ
これが私達の初対面だった。
綺麗な髪、高い鼻、腰元の刀、イケメン。
Dytica。強いヒーローチームに所属している
グループの一人。
頼もしいのは事実だけど
気は合いそうにないや。ちょっと残念
彼の手を取り父上の部屋を出た。
私の部屋と違って資料が沢山あった部屋。
見るだけで嫌になる
父上からは執事をした経験がない
と聞かされていたけど、疑うくらいに彼は
気を使って私を優先してくれた。
まぁ私が優先なのは当たり前なんだけど
他の人とは違う優しさがある気がした
ドアノブを回して部屋に入った
彼は小声でお邪魔しますとだけ言って
ゆっくりと足を踏み入れた
私好みの可愛い部屋に彼がいるのは
なんだか異質で面白かった
飲みかけの紅茶があるから気をつけてね
と声をかけようとした時にはもう
机に紅茶が広がって床に垂れようとしていた。
私の部屋は物が多いから注意して歩いていたら
ぶつかっちゃったんだろうな。
床にこぼれた紅茶を急いで拭こうと
焦った彼は、ラグで滑ってその場に転けた。
こんなにかっこいい人が、いかにも
クールそうなのに焦って転けるって…
彼も同じ事を思ってくれてたらしい。
心を開いてくれてるとは思わなかったけど
私の事、ちゃんと守ってくれそうだな
って思った。











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!