千空side
ついさっきメンタリストにあなたを頼んでから数分しか経ってねーのに
もう帰ってきやがった。
まあ、確かにあいつは扱いやすい性格をしているが…。
「おいゲン」
メンタリストは何時も通りの様子だが…、
ゲン「ん?なぁに千空ちゃ~ん。手伝いなら今はちょっと…」
「あなたはどーした。」
ゲン「あなたちゃん?あなたちゃんなら俺の見立て通り“植物ふれあい不足”だってさ。
休暇あげたら山の方へ嬉しそうに走って行ったよ」
山…、確か鹿がいる形跡のある山に実験で罠をかけたな。
だがあいつに場所伝えられていない。
鹿生息している場所に生える木は幹が食われてはがれている。
ゲン「どうしたの千空ちゃん、怖い顔して」
「あなたが入って行った山の木、幹が剥げてるやつなかったか…?」
俺がそう聞くとメンタリストは顎に手を当てて考える。
ゲン「たしかぁ…、ちらほらあったね…。」
「最悪な事態だ。あなたの入った山には罠を仕掛けてある。」
ゲン「…!、ジーマーで!?どうすんの千空ちゃん」
「幸い山深くじゃなければ危ない罠は少ない。早く探しにいきゃああなたも怪我はしねーだろ。」
とりあえず急がねーと…
「探しに行くぞ。力を貸せメンタリスト」
ゲン「オーケー、千空ちゃん。」
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。