中原side
中原「うん、疲労たまってたみたい。
でも今はもう大丈夫。…ほんとにごめん。
いくらなんでも連絡ぐらいすれば良かったよね…」
きっともう渡辺に嫌われている。
それが分かってるから
泣きそうになって声が震える。
でも、伝えたいことはたくさんある。
大事なことをまだ言えてないから、
私はここで泣いちゃダメだ。
そう自分に言い聞かせて、
涙を堪えてもう一度渡辺の顔を見る。
中原「待っててくれたのに、ごめん…」
渡辺「もう謝んな。お前は悪くない。
大変だったんだろ?親が倒れて
心配せずに夏祭りに呑気に行くほど
お前はバカじゃねぇ。それくらい
俺にだってわかる。…俺こそ、
理由聞かずに色々言ってごめん…」
待たせて、約束まで破った私が
悪いというのに、渡辺は変に優しいから
またそうやって自分も悪いとか言うんだ。
でも、嬉しかった。
私のこと、ちゃんと
見ててくれてるんだなって今思った。
でも、私のせいで夏祭りは
嫌な思い出になっただろうから
中原「ううん、ほんとごめん…」
渡辺「はぁ、、、だからもう謝んな。
よし、お互い謝るのはもうおわりにしよ?」
中原「うん…」
やっぱり君は優しいんだ。
かっこよくて、男らしくて。
私のことちゃんと見てくれてて。
改めて、私は渡辺を
好きになれて良かったと思った。
でも、私にはもうひとつ
言わないといけないことがある。
中原「…あのねっ、渡辺」
渡辺「ん?」
いざとなると緊張して
さっき振り絞ったはずの勇気が
消えていってしまいそうになる。
ダメだ、ちゃんと伝えなきゃ。
優花や愛理、そして深澤くんも
協力してくれたのだから。
中原「私、、、」
ここでちゃんと伝えよう。
渡辺への本当の気持ちを、、、
中原「渡辺のことが…、好き。」












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!