ぱちりと目が覚めた
目の前は全く見覚えの無い天井が広がっている
僕は起き上がる
……少し熱い……?ふらふらする
まず……此処は何処だろうか
僕が今いる部屋は少し小さめな部屋だった
傍には黒いソファがあり、本棚とクローゼットに
小さめなテーブルと一脚の木で出来た椅子
砂色の外套とワイシャツとズボンは部屋の壁に干されていた
そして玄関であろう扉の近くにもうひとつ部屋がある様に見えた
其処からは水音がして誰かがいる事がわかった
カチャリと聞こえた後、足音が此方に向かってくる
そして一人の男が顔を出した
其の男は茶髪で、縦線の入った黒いシャツを着て、
薄らと髭の生えた男だった
意識が飛ぶ前、確か久々に入水した筈だった
探偵社に入ったは良いもののつい癖でやってしまったのだ
と言い終える前に咳き込む
今気づいたが喉が痛く、身体が気怠い
男は此方に近づき、額を掌で触る
と云うと男は先程出てきた部屋から水を持ってきて
傍にあったソファに腰掛けると水を僕に渡してきた
其れを僕は貰い、観察する
男の様子を見るに本当に入って無さそうだ
そう呟きながらも僕は水を飲む
こーゆー時、自身が不利な状況で、利口な者はどう生き残るか
其れは個人情報を喋らない事だ
特にこーゆー男は少し頭が回る奴が多い
まぁ桜桃が何時も家にある所もあまり無いか……
2週間前に洗剤を切らすって買い物に行かないのかこの男
其れにこの男、洗剤”も”って云ったかい?
桜桃も何時もは常備されてるのかいこの家は
そう云って男は先程の部屋に戻って行った
𝐍𝐞𝐱𝐭 𝐒𝐭𝐨𝐫𝐲 ⬇












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。