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第7話

過去見る自分
18
2025/07/04 23:18 更新
あるところに、サーカスやショーが大好きなピエロがいました。
ピエロ
ピエロ
ふふ、今日も楽しんでね〜!!
…けど、そんなある日。

ピエロ
ピエロ
っ、あっ!!
女の子
女の子
きゃあああああ!!
ピエロは転落事故を起こしました。
ピエロ
ピエロ
っ、はは…僕、死ぬのか…。
息も絶え絶えに、最後に笑顔を作ります。
ピエロ
ピエロ
…でも、最後まで、みんなを…、笑顔に…。
こんな時でもみんなには笑顔でいて欲しい、そんな気持ちで笑います。

僕はピエロだから、ピエロは笑えばみんな笑ってくれるから、必死に笑います。

──ところが、力を振り絞り、周りを見渡すと、
ピエロ
ピエロ
────え
ピエロ
ピエロ
みん、な…えがおじ…ゃ、ない、の…。
ピエロ
ピエロ
やだ、っ…やだやだ…っ、!! 僕、は…みんな、をっ…えが…お…に……ぁ…っ…
ピエロは地面に這いつくばり、子供のように駄々をこねながら息を引き取りました。

────でも、最後まで笑顔でした。




そして、ピエロの生涯は一度幕を閉じました。









けれど、










古びた建物の前、人影が一つ、ありました。

その正体は、男。そしてその正面にはピエロがいます。

そう、ピエロは幽霊に成り変わったのです。

ピエロはその場所を見て、男に聞きます。
ピエロ
ピエロ
…ここは、?
男
ここはショーステージがあるんだ。
ピエロ
ピエロ
そうなんですか…。
男
君には、ここでショーをしてもらおうと思う。
ピエロ
ピエロ
え、ショー?
男
君はみんなを笑顔にしたいのだろう? それなら良いじゃないか。
ピエロ
ピエロ
…わかりました、やります。
ピエロはしぶしぶ承諾しました。

すると、男は少し厳しい表情になって言いました。
男
でも、いくつか条件がある。
ピエロ
ピエロ
条件って、なんですか?
男
────────。
ピエロ
ピエロ
えっ、?!
男の言葉に、ピエロは驚きました。

それでは人々を笑顔にするなんて、到底無理だと思ったからです。
ピエロ
ピエロ
いやに決まってる!! それじゃあ観客は…。
男
それなら、お前はさっさと祓っちゃおうかな。
ピエロ
ピエロ
…わかり、ました…。
ピエロは仕方なく、了承しました。

だってまだ、みんなの恐怖に染まった顔を笑顔に塗り替えられていないのだから。
男
それじゃ、頑張って〜。








長い月日が経ちます。
ピエロ
ピエロ
みんな楽しんでね!
ステージにお客さんは、誰もいません。

そんな中で、ピエロはショーやサーカスをし続けます。
ある日から、ずっと守り続けてきた笑顔が、ぽっと消えました。
ピエロ
ピエロ
笑、えない…。
ピエロ
ピエロ
ダメだ…僕が笑わないと、みんな…みんなが…、!
ピエロ
ピエロ
────あー、もう笑顔なんていいや。
ピエロ
ピエロ
僕はただショーをしてなくちゃいけないんだから。
ピエロは偽りの表情を浮かべまたショーを続けるのでした。











これが、ピエロがショーを「したい」、から「しなくちゃ」に変わった出来事なのです。

男の正体は一体誰なのでしょうか?

なぜショーをピエロに進めたのか?





────それは、また今度のお話。





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