第33話

32.
988
2025/05/10 13:50 更新
きょもside

1人にさせてほしい

そう聞いた時、そうなるのも当然だと思った

昨日まで普通に過ごせたのに、今日は昨日とは違う

そんなことが起こり得る病気だっていうのは理解しているつもりでも、

もしそうなったらって考えるだけで、取り乱してしまいそうなくらい、苦しいことだ





また明日来るからね、そう伝えて病室を出た

帰り道、ジェシーと一緒に歩いていた
ジェシー
大我、ありがとう
きょも
どうしたの、?急に…
ジェシー
大我があそこで言ってくれなかったら俺、帰ろうなんて思わなかった
きょも
ああなって1番辛いのは樹だからね……
樹は、基本何でも我慢するような奴だ

俺たちのことを常に気にかけて、自分のことは後回しにする奴だ

自己犠牲が過ぎて、なかなか思っていることを口に出さないような奴だ

そんな樹が、「1人になりたい」と言った

隠し切れないほどの大きなショック、それは俺らには分からないような

大きく深い、心の穴が開いたといったところだろうか

きょも
ねぇ、ジェシー?
ジェシー
なぁに?
きょも
俺たちは、樹の気持ちを完全に理解できるわけじゃないし、樹が辛そうにしてるのを代わってあげることはできないけど
きょも
この先樹に何があっても、俺たちは離れないでいようよ
多くは望まない

樹とまた一緒にステージに立ちたい、歌いたい

それさえ叶えばいい
ジェシー
何言ってんの、そんなの当たり前でしょ!俺は樹から離れようなんて思ったことは一度もないよ!
ジェシーのその言葉を聞いて、きっと俺らは大丈夫だと思えた

プリ小説オーディオドラマ