第5話

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2024/05/06 08:47 更新
幼少期捏造あります
少しでも解釈違いという方はブラウザバックをおすすめします
黒い絵の具で塗りつぶしたような空を見て溜息をつく。腕時計を見ると短い針が1を指していて、時間どうりに来れたことに安堵する。
pe
(らっだぁはまだ来てないな)
特徴的な青い髪と赤と青のマフラーが見えないということはそういうことだろう。あいつのほうが家が遠いのでもう少し時間はかかりそうだ。
pe
携帯は、、、、来てない
電話もない。
あいつは来れないなら必ず連絡をするタイプなので、あいつが来れることはほぼ確定してもいいだろう。一人でこの先を進むことは正直怖すぎる。
rd
ぺいんと〜
pe
お!らっだあ
pe
スコップ持ってきた?
rd
もちろん
pe
よーし出発!
そう言って俺達は校庭に進んでいった。



















rd
ここ?
pe
そう!ここ!
桜の下にたどり着く。
周りよりも一段大きい桜は、そこに存在するだけで威圧感を感じる。
pe
(すげぇきれー)
しばらく二人で桜を見上げていたが、今の目的を思い出し、視線を下にずらす。
するとそこには、よく見ないとわからない程だが人一人分の膨らみがある。
pe
あ、あれじゃね?
rd
これかぁ
これはよく見ないとわからないわ
二人で顔を見合わせ、桜の下へ足を進める。
その瞬間、凄まじい寒気が背中を這い上がる。
体が動かない。
冷や汗がだらだらと流れる。
なんとか動こうと体に力をいれる。

動け、動け。

5分程した後、糸が切れたように体が動き出して、上手くバランスが取れずに転んでしまう。
rd
大丈夫?
pe
う、うん
あいつは何もなかったようで、木々の間を流れるそよ風のように平然としている。
足についた土を払ってまた歩き出す。
膨らみにたどり着くと、二人で黙々とスコップで掘り返していく。
思ったよりも深く、掘り返すのに少々骨が折れる。



しばらくして、だんだんと中にいる死体が見えてきた。
rd
pe
見えてきたのは、20代後半ほどの男性だった。
着ている服は血で汚れており、鉄の生臭い匂いがする。
さらに顔には「鬼」と書かれてある紙のようなものを貼り付けて、刀を持っている。
rd
...
禍々しい雰囲気に圧倒されて、思わず口を閉ざす。
なんとも言えぬ不気味さを感じ、掘り起こさないほうが良かったかもしれない、と後悔しそうになったとき





おかしいことに気づいた。




pe
なぁおい
rd
これさ
どうやら違和感を感じたのは俺だけでは無いようで、あいつが口を開く。
rd
この死体、なんでこんな新しいんだよ
明治、大正を想像させる服装、しかもかなりの年季が入っているのに対し、傷も何もかも新しく見える。

まるで、死んだときから変わっていないとでも言うように。
すべてが新しいのだ。肉体だけが。

恐怖で身に力が入らない。
手からスコップが滑り落ちる。柔らかな土の上で落としたからか、音はしなかった。

さっきから、桜が揺れる音しかしていない気がする。実際、それが気のせいかも理解できていない。
pe
これさ、早く戻したほうが良いよな
肯定を求めてあいつを見る。
同意するようなあいつの目を見て、落ちていたスコップを拾い、土を戻そうとしたその時。
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pe
...は
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桜の木の近くで、声が聞こえる。
おどけたような声のトーンだが、肝心の言葉の意味は分からない。
恐怖と理解が追いついていない頭の片隅で、俺は掲示板に書かれていたことを思い出す。
18.名無しの生徒

特に実害はないっぽい
なにか喋ってるけど何話してるかは聞き取れなかったって
今起きていることは現実なのか。
眼の前で死体が話している事実を受け入れることはできない。
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実害はない、というがあの掲示板に書かれたことをそのまま信じることはできない。
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pe
なにか考え込むような仕草をしてこちらを見る。
相手に敵意は感じないけれど、油断をしてはいけない、と脳が危険信号を出す。
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怪しむような視線をこちらに向けてくる。少しして、男の視線が俺に向けられていなことに気づく。
少し後ろに向けられた視線。視線の先に何があるのか、一番良く知っている。
pe
(…らっだぁだ)
pe
(自分のせいで、あいつが死ぬかも)
そう理解した瞬間、自分の口は勝手に動いていた。
pe
……あの
繝ュ繝懊Ο
pe
掘り返そうとしたのは俺だから
pe
殺すなら、俺にしてくれませんか
俺と男の間に強く風が吹く。沢山の桜が舞い上がって、向こうの姿は隠される。
でも桜が舞い上がる前、風に吹かれて見えた男の顔は、大きく目を見開いて、確かに驚いていた。
繝ュ繝懊Ο
男は黙ったまま動かない。隠された顔が今どんな表情をしているのかも分からない。
でも男の纏う雰囲気は柔らかだ。
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何故か同意を求められている気がして、急いで返事をする。きっと悪いものではないだろう。あの声色は、心配しているときのものだろうから。
なんだって、自分が弟に言い聞かせるときの声にそっくりだった。
pe
はい!
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また強く風が吹いて、さっきよりも多く桜が舞い上がる。風がおさまった頃には、もう男の姿は見えなかった。





























rd
……い
rd
おい!
rd
ぺいんと!
pe
ん…
pe
pe
あれ?
pe
らっだぁ?
rd
このばか
rd
いきなり倒れやがって
pe
え?あの男は?死体は?
rd
全部俺が戻しましたけど!!!!!!!!
起きたら全て終わっていて、掘り返した跡はきれいにもとに戻されていた。全部この涙目の友人がやってくれたのだろう。
pe
え!!ほんとごめん!!!!
rd
本当にな!!!!!!!!!!
二人で顔を見合わせて笑う。
pe
卒業前にいい思い出できたじゃん
rd
お前本当にさぁ…
スコップを持って走り出す。
もう桜の下に行っても何も怖くなかった。
rd
は?!おい待て!!!
pe
うはは!!!!
時計を見ると、まだ30分も経っていなかった。たった30分未満の短い出来事だが、俺達の一生の思い出になるだろう。
そう思った。


大きな声で追いかけてくるあいつから逃げるために、地面をける足に力を入れた。

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