第2話

Episode
149
2021/02/28 10:24 更新






あなた side.





亜嵐「あなた~、早く起きてよ!!!!!」


『・・・・や。』



亜嵐「嫌じゃないよ、嫌じゃ!!!!
兄ちゃん、会社に行ったよ~!!!
兄ちゃんの弁当を作るって、昨日豪語してたのは誰!!!!!!」




うるさいなぁ。








まだ重い瞼をうっすら開けると、

目の前には端正な顔がドアップ。




世の女性は、


こんなシチュエーションに心をときめかせ、顔を真っ赤に染め上げるのだろうけど・・・・。




『亜嵐。顔が近い。
亜嵐のその距離間、どうにかならないの。』




生憎、私はその顔を見飽きる程・・・

19年間毎日一緒にいるし、血も繋がっていれば、そこにときめくはずもない。



むしろ、ときめいた日には私たちの兄さんが泣く。







亜嵐「やっと起きた。」





唇をむぅっと突き出しているこの容姿端麗な男。




私の双子の亜嵐は、なかなか可愛い性格の持ち主で、

たまに幼い弟かな?と、思ってしまうくらい、思考回路はぶっとんでいる。




双子とは言え、顔も似ていなければ、性格も似ていない。



けれど、私たちはお互いの良き理解者だと思っているし、

普通の兄弟に比べて、かなり仲の良い方だと思う。





『うわ。もう、こんな時間!?
兄さん、会社行っちゃった!?』



亜嵐「だから、さっきからそう言ってるじゃん。」



『うわぁ、いつもの恩返しに今日こそは、兄さんのお弁当を作ろうと思っていたのに。』



亜嵐「俺、ちゃんと時間に起こしたからね?」



『私が起きれていないのだから、それは起こしたとは言わないよ。』



亜嵐「理不尽な!!!」








兄さんは私たちの為に働いてくれている。



私たちにできるのは、家事くらい。





バイトをしたいと言ってみたけど、


絶対ダメだと許してはもらえなかった。





ご飯を作るのは私の担当・・・

というのも、亜嵐は料理ができない。



けれど、朝が弱い私は、朝ご飯やお弁当は作れず・・・。





兄さんは、

昼休憩に食堂へ行く余裕もなくいつも栄養ドリンクを飲んでいるだけだと、

兄さんと同じ会社で働く、幼馴染みの龍友くんから聞いた。




だから、お弁当を作ろうと思ったのだけれど…

今日もまた、起きられなかったらしい。





兄さんの役に立ちたいのになぁ。






亜嵐「反省会は後!ほら、着替えて顔を洗って?遅刻するよ。」



『亜嵐、先に行ってよ。』



亜嵐「俺が先に行けるわけないでしょ。
あなたは俺と一緒!!俺はあなたと一緒!!そうでしょ?」






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