第2話

the best secret
6
2024/07/05 07:40
私には、まだ誰にも言っていない秘密がある。ある人と私だけしか知らない秘密。それはとても酷く残酷な内容なのだ、もちろん先生にも言っていない、クラスメイトにも言っていないこと。親や友達は?って思った人も少なくはないだろう、それはね言えないの。だって私に友達や親なんかはいないのだから。思い込まなくたって大丈夫だよ。親は昔ある事件に巻き込まれて死亡。友達は一切つくってないのでいない。じゃあ月居くんは?彼の存在を考えてみたけど、何処にも当てはまらない気がするんだよね〜!彼は私の心の何かを突き動かそうとしている気がする。そんな予感が頭をよぎった。今更だけどさあ私の秘密、知りたい?でもねこれは何時か言う事にして置くよ。今知っていても意味は特にないからさ。まあとにかくこの話は置いといて、学校に行こう。いつもの地味な変装をして・・・・・・いや、変装はそろそろ諦めよう。流石にバレる日がいつか来るんだったら先に種明かしでもしておけばいじめは軽いもので済むだろう。そもそも名前、本名のままだから普通にわかりやすいだろう。まあとにかく今のままで行こう。私は素の状態では初めての登校だった。でもなんだか清々しい気持ちになった気がするな!そう思えた。
月居 秀星
月居 秀星
おはよ、月姫!今日から変装解くの?やだな、みんなにそんなに可愛い姿を見せるの
僕が最初に見たのにな・・・(ボソッ
宵宮 月姫
宵宮 月姫
(丸聞こえ)///じゃあ、何時か私の秘密教えてあげるよ!約束!
そうして右手の小指を突き出した。そしたら彼も自分の右手の小指を突き出し、私の小指と絡ませて、指切りをした。そういえば、
宵宮 月姫
宵宮 月姫
私、初めて人と約束した!
月居 秀星
月居 秀星
( ゚д゚)ハッ!、あっそっかでも月姫の初めてもーらい!
宵宮 月姫
宵宮 月姫
ねえ早く行こ?門が閉まるまで後10分、私達学校まで20分かかるんだから10分省略しなきゃやばいよ?近道で5分はかかるけど間に合うか!狭いけど!
月居 秀星
月居 秀星
いいから行こうぜ!狭くとも、省略できるのであらば!
そうして私達は人一人が入れるかどうかぐらいの細道を通ってなんとか遅刻せずに来れた。先生の落雷が降らずに済んだ〜!
宵宮 月姫
宵宮 月姫
ほんとヒヤヒヤしたよ〜!遅刻確定かと思ったもん
月居 秀星
月居 秀星
それなぁ、ていうかさあお前周りの好奇の目、よく気にしなかったよな、周り見てご覧
言われた通りに見てみると、あの子誰?とか転校生かな〜?とか思ってそうな目をしている。あ、完全に浮いてる。初日から話しかけるな宣言をしてた人と隣を歩いている知らない女子がいたらそれは浮くよね。ハハハッ..ハハッ...ハッ...頭が真っ白になりそう、それからというものの、教室に入った瞬間に目立ってしまい、貴女誰?と質問攻めされた。その時に先生という救世主が来て私の事情を説明してくれた。このクラスには虐めていた人がいなかったのですぐに理解をしてくれ、それを受け入れてくれた。クラスのみんなに感謝を伝え、授業を始めた。私、みんなに少しくらいは甘えてもいいのかな?そんな期待が心で芽生えた気がした。

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