※ぷりっつさん、1人で活動するアイドルです。アマルさんは普通のサラリーマンで、ぷりっつさんのファン。
アマルside
あいつとの出会いは俺が暇つぶしに見つけたYouTube動画だった。
高いコミュ力、人を笑顔にさせる力、カリスマ性、
全てに惹かれた。
そいつの名前は“ぷりっつ”と言った。
俺はそいつが推しになった。
ぷりっつのように面白い人になりたい、それが俺の夢だった。
俺がぷりっつを推し始めて半年、ぷりっつは初ライブをすることを発表した。
俺、ライブのチケット当たっちゃって。
すっごい嬉しくて、ようやく生で憧れの人に会えるんだって気分が上がった。
ぷりっつのために仕事を頑張った。
ぷりっつのようにかっこよくなりたくて、いつもは行けない高い美容院で髪を切った。
メガネを外して、コンタクトデビューした。
そしてライブ当日、女の子たちがいっぱいいる中で、男の俺は少し浮いていたかもしれない。
みんな可愛い格好をして、ぷりっつのグッツをたくさん買っていて、
性別が違っても、推している気持ちは同じなんだなって感じる。
キラキラなステージで踊るぷりっつを見て、俺は追いかけるべき人はこの人だ、彼について行こうって決めたんだ。
ライブ終わり、俺はあいつのお見送り会にも参加した。
ぷりっつは一人一人笑顔でハイタッチしていたけれど、
俺は直視出来なくて、俯いていた。
そんな俺にぷりっつは
って顔を覗き込んで心配してくれた。
その瞳と目が会った瞬間、俺は心の奥で何か灯火か光った気がした。
肌寒い外に出て俺は自分の顔がとても熱いことに気がつく
あの瞳、温かい大きな手、いつもと違う優しい表情。
思い出すだけで顔が赤くなる。
あの人は………あいつは………ぷりっつなのに、
ただの“推し”なのに………
俺の夢………変わっちゃうじゃん………
ぷりっつ、俺、ダメなファンだなぁ、
なぁぷりっつ、俺、お前みたいにかっこよくなりたいってずっと思っていたよ。
過去形なの、わかってよ?
ぷりっつ………お前には聞こえない質問をするよ
俺はそっとあいつのぬいぐるみを抱きしめた、
推しにガチ恋、きついよね。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。