第35話

ぷりあま ガチ恋してもいいですか?
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2025/01/13 07:25 更新
※ぷりっつさん、1人で活動するアイドルです。アマルさんは普通のサラリーマンで、ぷりっつさんのファン。




アマルside




あいつとの出会いは俺が暇つぶしに見つけたYouTube動画だった。




高いコミュ力、人を笑顔にさせる力、カリスマ性、

全てに惹かれた。



そいつの名前は“ぷりっつ”と言った。




俺はそいつが推しになった。

ぷりっつのように面白い人になりたい、それが俺の夢だった。






俺がぷりっつを推し始めて半年、ぷりっつは初ライブをすることを発表した。


俺、ライブのチケット当たっちゃって。

すっごい嬉しくて、ようやく生で憧れの人に会えるんだって気分が上がった。




ぷりっつのために仕事を頑張った。

ぷりっつのようにかっこよくなりたくて、いつもは行けない高い美容院で髪を切った。

メガネを外して、コンタクトデビューした。





そしてライブ当日、女の子たちがいっぱいいる中で、男の俺は少し浮いていたかもしれない。


みんな可愛い格好をして、ぷりっつのグッツをたくさん買っていて、


性別が違っても、推している気持ちは同じなんだなって感じる。






アマル
ぷりっつ、俺………かっこよくなれたかな





キラキラなステージで踊るぷりっつを見て、俺は追いかけるべき人はこの人だ、彼について行こうって決めたんだ。




ライブ終わり、俺はあいつのお見送り会にも参加した。



ぷりっつは一人一人笑顔でハイタッチしていたけれど、




俺は直視出来なくて、俯いていた。


そんな俺にぷりっつは





ぷりっつ
大丈夫か?




って顔を覗き込んで心配してくれた。






その瞳と目が会った瞬間、俺は心の奥で何か灯火か光った気がした。








肌寒い外に出て俺は自分の顔がとても熱いことに気がつく



あの瞳、温かい大きな手、いつもと違う優しい表情。



アマル
あぁ………ダメだ……





思い出すだけで顔が赤くなる。




あの人は………あいつは………ぷりっつなのに、



ただの“推し”なのに………






俺の夢………変わっちゃうじゃん………






ぷりっつ、俺、ダメなファンだなぁ、





なぁぷりっつ、俺、お前みたいにかっこよくなりたいってずっと思っていたよ。



過去形なの、わかってよ?







ぷりっつ………お前には聞こえない質問をするよ








アマル
推しお前にガチ恋しても、いいですか?





俺はそっとあいつのぬいぐるみを抱きしめた、











推しにガチ恋、きついよね。



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