病院の前に立つ。
ジョングクが搬送されたと聞いて、
すぐに駆けつけた。
でも、会わせてもらえない。
v「……どうしてっ、」
声にならない言葉を吐きながら、
手を握りしめる。
受付の看護師が
淡々とした声で説明する。
Ns.「今は安静が必要です。
面会は少し待ってください」
僕は家に帰る。
空っぽの部屋に一人。
ジョングクの香りも、
息づかいもない。
心の奥にぽっかり穴が開いたみたいで、
呼吸が苦しい。
ご飯を食べようと
キッチンに立つけど、手が動かない。
お腹が空いても、何も食べられない。
思えば、
ジョングクと一緒にいるときも、
僕はいつも彼に依存していた。
それに気づかされた瞬間、
胸がぎゅっと痛む。
リビングのソファに座り込む。
膝に顔を埋めて、自然と涙が溢れた。
泣かないと思ってたのに、止まらない。
孤独が、焦燥が、全部押し寄せてくる。
v「ジョングク……」
声にならない呼びかけを、
何度も口にする。
目を閉じると、彼の笑顔、
手の感触、髪の香り、全部が浮かぶ。
それが、余計に辛い。
やっと少し落ち着いたけど、
心はまだ空っぽだ。
ご飯も食べられない。
ベッドに横になり、
スマホを握りしめる。
メッセージを送りたい。
でも、返ってくるはずがない。
焦燥と孤独の中で、
僕ははっきり理解した。
__ジョングクなしじゃ、
僕は何もできない。
彼に依存していた自分を、
今更ながら思い知らされる。
それでも、僕は決めた。
この空っぽの時間を、
ただ待つだけじゃなく、
彼が戻ってきたとき、
全力で抱きしめるんだ、と。
そして、夜が来る。
外の街の灯りを見つめながら、
僕は心の中でそっとつぶやく。
v「お願い、無事でいて…ジョングク」













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。