第50話

💚僕は君のもの
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2025/11/19 15:00 更新






朝の光が差し込むダイニングで、

ジョングクが焼いてくれた

トーストの香りが

ふわりと広がっていた。

ミルクの泡をすくって、

カップの縁に指先でなぞる。

その隣で、ジョングクは

穏やかな表情をしていた。



v「…なんか、こうしてると、
 普通の恋人みたいだね」



僕がそう言うと、

ジョングクは少しだけ笑う。



jk「俺たち、
 もう普通じゃないくらい、
 繋がってるでしょ。」



__その言葉が、

胸の奥に静かに残った。



食器を片づけて、

僕が上着を

羽織りはじめたときだった。

ジョングクが、

何かをポケットから取り出す。

黒いカードキー。

艶のある、

見慣れない形のものだった。



jk「これ、渡しておく。
 今日も…
 俺のところに帰ってきて」



真っ直ぐな瞳に、言葉を失った。

それは“約束”というより、

“縛り”に近いのかもしれない。

でも、不思議と怖くはなかった。

ジョングクの声が、

少しだけ震えていたから。



v「……うん、帰るよ」



僕はそのカードキーを受け取り、

ジョングクの頬にそっとキスを落とした。

そしてドアの向こうに出ると、

朝の風が頬を撫でた。



___今の僕には、

この風さえも彼の匂いがする。





***





昼過ぎ、街の片隅にある

小さなスタジオの前に立っていた。

ここは、ピアスの施術で有名な店。

鏡越しに自分の耳を見つめて、

ふっと息を吐く。



v「右に2つ、左に3つでお願いします」



施術師が確認の声をかけ、

冷たいピンセットが耳たぶに触れた。

金属の先が刺さる一瞬___

チクリとした痛みのあとに、

胸の奥が熱くなる。



ジョングクが

ピアスを開けたときも、

こんな痛みを感じていたんだろうか。



痛みは不思議だ。

ただの傷なのに、

人を繋ぐ記憶になる。



鏡に映る新しいピアスの輝きが、

朝に渡されたカードキーと重なった。



v「…これで、
 僕はジョングクのものだね」



小さく呟いた言葉は、

店の中に吸い込まれていった。



外に出ると、

夕陽が少し傾いていて、

その光の中で、

ピアスがきらりと揺れた。



__今日も、あの人のところに帰ろう。



そう思いながら、

僕はもう一度、

ポケットの中のカードキーを

握りしめた。







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