第25話

好きだけど
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2024/03/24 13:12
翔陽side



翔陽「はあ〜〜〜」



あの後結局、何も言えないまま宮城に帰った

また、気まずくなってしまった


翔陽「なんでおれ、あのときちゃんと違うって言えなかったんだろう」


しっかり言えてたら

自分の気持ちを言葉にできてたら


翔陽「でも、研磨への気持ちは、今はよく分からない…」


研磨のことを考えると胸がきゅーっと痛くなる

何だかよく分からないけど切なくなる


翔陽「もう1回、研磨に会いたい」


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研磨side



あれから1週間


いや、1週間も経ってない


また翔陽が東京に来た


しかも今度は___


翔陽「おじゃましまーす!」




おれのいえ





研磨「いらっしゃい翔陽」





研磨「翔陽なんのゲームしたい?」

翔陽「んー、あ!じゃあこれしたい!」

研磨「分かった」




おれは、今も変わらず翔陽が好きだよ


だからこそだけど


研磨「なーんか翔陽って危機感とかそういうの無いよね…」


翔陽「?」


何を思っておれの家に来たのだろうか


万が一おれが翔陽のことを襲ってしまったらどうするんだ


……いや、勘違いしないでね、万が一の話だから


襲いたいのは山々だけど、おれだって理性くらいあるし…





翔陽「はあー!たのしかった!研磨ゲーム上手すぎ〜」

研磨「そんなことないよ」

翔陽「そんなことある!!」


勢いがすごい



翔陽「あ、あとな…聞きたいことがあって今日東京来たんだ」

研磨「え、メールで聞けばいいのに」

翔陽「なんかどーしても直接聞きたかったんだよ!」

研磨「うん、で、なに?」

翔陽「あのさ、」





翔陽「おれのこと、今どう思ってる…?」













研磨「え…」




いや、どう思ってるって言われても

好きだよ、大好きだよ


でも、おれのこの感情が翔陽にとって迷惑になるから

俺の中だけでとどめておくって決めた


それに、まだおれが翔陽を好きって知ったら

きっと翔陽は気味悪がる


だから、これの最適解は



研磨「別に、もう何とも思ってない」








研磨「ただの”トモダチ”だよ」


翔陽「ッ___」



ただの、ともだちだ
next.

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