あの日、私は返事を濁して逃げるように帰った。
ベッドに飛び込んで、弥月の言葉を思い返すと
今まで持っていなかった気持ちに気づいてしまった。
不意にそんな言葉をこぼしても、気づいてしまったものは仕方ない。
えいやっと身体を起こし、スマホを握る。
メッセージアプリを開いて、弥月とのトーク画面を開くと、突然通知音がなった。
そんなメッセージにひとりで顔が熱くなる。
さっきまでの勢いはどこへやら…即既読をつけたにも関わらず何も遅れないでいると、再び通知音がなる。
そのメッセージを読んで、どう返すか悩んでいると、突然電話がかかってきた。
そう言って切れた電話の声は、いつもより甘かった気がして。
私は急いで支度をし、公園へ向かうのだった。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!