俺が世一の首を掴む手を緩めると、世一は俺の手をさらに強く首に押し込む。
ひゅーっ、ひゅっ、ひゅーっ、と不規則に聞こえる呼吸に胸が締め付けられた。
まだやり残したこと、沢山あるだろ...?
そうだ。それに、俺がこれから世一をまた倒せばアイツは起き上がって来てくれるだろう と。
世一の顔は晴れていて、俺に優しく話しかけてくる。
なんだよ、それ。
そんなの、
そんなの、おかしいじゃないか !!
理不尽すぎる世一の話に涙が出そうになると、世一は乾いた笑い声を上げた。
え。
ぱっ
そんなの離さない以外ないじゃないか、と思いつつ、手を離すと世一は俺を前に押しのけた。
...ほんとになんなんだ、心配をかけておいてドッキリかなんかだったの_
どたっ
その瞬間、世一はこの部屋から飛び出て行った 。
急いで俺も世一を追いかけるように部屋を出たけれど、世一のすがたはどこにも見当たらない。
やっぱり人を殺すのには躊躇があるよな、そりゃあ。と頭の中でカイザーに詫びを入れておく。
幸せも、出来たてホヤホヤの内に食べたいでしょ ?
...最後まで、卑怯でごめんな。
どしゃっ
ぐちゃ。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。