第4話

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2026/02/15 13:22 更新
翌朝、教室
(昨日は話しかけてきたのに……)

田中(仮)を含め、昨日の沖田の発言を聞いていたクラスメイトから距離をとられている。
別に寂しいとかではない。


この世界において無個性の人間は約2割に留まる。
沖田はその約2割の方に分類される。
無個性の人間は嫌厭されがちで、中学まででも同じような扱いをされてきたので、こういう状況は慣れている。
「やっぱ無駄な情報は渡すもんじゃねェな」

着崩したブレザーの内ポケットからアイマスクを取り出し、朝のHRが始まるまで眠りにつく。
お昼休み。多くの生徒は食堂へ赴き、ランチラッシュのつくる食事を楽しむ。
格安で質のいい食事が食べられるので、沖田も多少混雑していても構うまいと食堂へ向かった。
side 沖田
今日は卵料理の気分だったので、オムライスを注文してみた。
席はなんかいい感じに1人で座れるところがなかったので長テーブルの端っこにお邪魔した。

「いただきまさぁ」

……さすがはランチラッシュさんだ。卵のとろけ具合が良い。
一通り食材を味わったら、味変用(と姉上を感じられるよう)に用意したタバスコをかける。うまい。

「ご馳走様です」

食器がのったお盆を返却し、教室に戻る。
まだ昼休みの時間は十分にあるので、恒例のアイマスクを取り出して昼寝に勤しむ。




……ことはできなかった。
no side
危険を知らせる校内のアラートが鳴り響く。
警戒レベル3、セキュリティが突破されて何者かに侵入されたという合図。
食堂の方から「マスコミが侵入してきた」という声が聞こえる。


沖田はのそりと起き上がり、窓辺へ寄って外の様子を観察する。

(そういやァ、朝からマスコミどもが校門付近にうじゃうじゃいたが、なんでィ?門の壊れ方が変だ、マスコミにしちゃあ過激だねィ……)
全く、入学して早々にこんな調子では、これからの高校生活が思いやられる。

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