あなたside
確か _____
ちょうど、朝顔が咲き始める時期だったと思う。
私はその時、ある人に一目惚れした。
肌が白くて、すっごく綺麗で、まさに立てば芍薬、
座れば牡丹、歩く姿は百合の花のような人だった。
ダンスも歌もラップも、信じられないほどに上手くて、
オールラウンダーそのもの。
練習終わりは二人で隠れてご飯を食べたり、バレないように鏡越しから、こっそり その人 のことを見つめてみたり。
かけがえのない二人の思い出をたっくさん築いてきた。
ジミナは、「 ガーベラ ? 」と返した。
最近のジミナは少し様子が変だ。空回りしてる感じ。
元気が無くて、枯れた花のようにやつれていた。
その頃の私は、とにかくそれが心配で、
どうにかしてジミナを元気付けようと、
花屋さんに行ったのを今でも鮮明に覚えている。
枯れ木に花とはこのことだったのだろうか。
ジミナはパッと明るくなって、優しい笑みを浮かべていた。
私は、リュックから自信満々に一輪の花を出した。
ジミナは何の花か分からない様子で、大きな目を更に
大きく広げて、興味津々に見ていた。
綺麗な顔が一点に集中しているのは、絵画のような
美しさを放っていて、また見惚れてしまうほどだった。
_____このままじゃあ、もっと好きになっちゃう。
私は危険を察知して、この沈黙を破った。
ジミナはそう言って、私が手に持っていた
ガーベラを受け取った。
その、白くて凛としたガーベラは …
ジミナのように強く芯があって、情熱がある花。
前へ、前へと進む力がある花_____,
そう言って、ジミナは ふにゃりと笑った。
私はジミナの笑顔が好きだ。
見てるだけで、こっちまで楽しくなって、幸せになる。
… きっと、ジミナの “ 花 ” が枯れてしまう頃には、私の
この自分勝手な気持ちも一緒に枯れちゃうだろう。
この時の私は、そう考えていた。
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「 デビュー組 発表 」
今日は、レコーディングをする日。
スタジオでデビュー組は集まるらしく、何とか私は
デビュー組に入れたそうだ。
とにかく私は嬉し過ぎて、ひたすら飛び跳ねてたのを
よく覚えてる。
少し心に余裕が出来た時、ジミナとは一緒なのかな。と
ふと、頭にジミナの顔が浮かんだ。
でも …
絶対デビュー組にジミナは入れてるはず。
だってあんな実力があるんだもん。
むしろジミナが入れてなかったら、私は何かの間違いで
デビュー組に入れられてるだろう。
ドキドキと五月蝿く胸を立てながら、
私はスタジオに向かった。
私の期待通り、スタジオのドアには
ジミナの姿が見えた。
다음













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。