第11話

9.どうしようもない大好き
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2024/07/28 21:57 更新
あべside

お風呂に入って、テレビも見て、ゲームもやって、お話もしてベッドに入った。


目を閉じる、と
佐久間
佐久間
え?あべちゃん まさか寝るわけじゃないよね?
と、佐久間に止められた。

阿部
阿部
ふあ?

変な声がでて、その声を隠すように話す


阿部
阿部
明日もあるんだし?寝た方が良いのでは??
佐久間
佐久間
あっ、そういう事?!あべちゃん、怖いんだぁ〜



思ってることがバレバレに見透かされていて、怖くなって毛布を肩まで被せる

阿部
阿部
ち、ちっ違うし!
佐久間
佐久間
じゃあ起きてよ!
反論は認めませーんっ!
阿部
阿部
佐久間こそ怖くて寝れないんじゃないの?
佐久間
佐久間
ち、…が、うもん!


阿部
阿部
ほんとかねぇ


ニヤニヤと分かりやすくわざと佐久間を見る。


佐久間
佐久間
な、なんだよっ


阿部
阿部
うーん…佐久間って変わったな〜、って
  

佐久間
佐久間
ほぇ?
阿部
阿部
だって…明るいというか。今の佐久間は、
佐久間
佐久間
今のおれっちは 本当のおれっちじゃない…って、言ったじゃん?


阿部
阿部
うん
佐久間
佐久間
あの日、おれっちは死のうとしてた。

佐久間
佐久間
多分、あべちゃんが居なかったら今のおれっちは居ない。

佐久間はどこか切なそうな顔をしてベットに転がる。
佐久間
佐久間
あのとき、鍵を落とさなければ 死ねたかもしれない。って、何回か思ったこともあるよ


それもそうだ。

佐久間は会いたくて俺とあった訳じゃないんだから。
阿部
阿部
俺が止めたから…?
ごめんな、
佐久間
佐久間
違う、俺っちが言いたいのは、!
佐久間
佐久間
なんて言えばいいのか分かんない、けど。
佐久間
佐久間
…案外、生きててよかった、のかもしれない。
阿部
阿部
──っ、え、
嬉しかった。
佐久間
佐久間
そりゃあ、思い通りにいかないことの方が全然多いし、辛い。…けど!
佐久間
佐久間
あべちゃんに出会えてよかった…。
鍵を落として、あべちゃんがおれっちを屋上まで探してくれて、良かった。
阿部
阿部
さくまあ!
阿部
阿部
俺、おれ、…
佐久間
佐久間
あべちゃん?

声を出してから初めて気づいた。


おれ、泣いてる…?
阿部
阿部
佐久間が、死んだらどうしよう、っていっつも考えて。
阿部
阿部
佐久間の事安心させたかったのに
段々俺が守られてる気がした、。
阿部
阿部
佐久間のことどんどん好きになって行ってる俺がいて…怖くて。
阿部
阿部
俺は…俺は、

涙が会話を止めた。

佐久間の方を見ると、佐久間も泣いていた
それがどうしようもなく好きだった。


俺は…
佐久間のことが好き…なのかもしれない
佐久間
佐久間
あべちゃん…

ごめん、と謝ると 佐久間もごめんと謝った。


まっすぐ前を見ると、涙でぐちゃぐちゃの佐久間の顔。
そのまま、8秒くらい見つめあった。

そういえば…8秒見つめ合うと恋に落ちる、らしい。


佐久間が肩を震わせる。
佐久間
佐久間
あははっ

笑ってるようだった。
佐久間
佐久間
ごめ、なんか面白くて笑

そんな状況が面白くて、俺は佐久間よりも笑った。

笑えた。笑い合えた。
佐久間
佐久間
生きてて良かったぁ〜!

生きててよかった

俺と過ごしてそんなふうに思ってくれたんだ。


嬉しい。
阿部
阿部
(やっぱり佐久間が大好き)

どうしようもなく好き。
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