屋上でのすれ違いの翌日
教室に入ると、昨日と空気が違った
重いわけじゃない、むしろ静かにまとまっている
私が席に座ると、蓮くんが話しかけてきた
机に肘をついて話してくる
教室中がどんどんうるさくなった
でも、1番驚いていたのは亮平くんだった
私は目を丸くして答えた
なんだか変な空気になる前に、
後ろの菜乃華が口を挟んだ
サラッと言うが私はキョトンとしていた
今度はめるるが口を挟んだ
1人が言い出すと止まらない
私はだんだん困ってきた
いつの間にかB組のみんなも集まって来ていた
そして、その蓮くんの一言で教室中が静かになる
誰か1人が特別になる空気じゃない
それは"みんなで大事にしている"空気だった
体育 次の時間
今日はB組と合同のバスケ
ボールの弾む音が広い体育館のそこらじゅうから聞こえる
男子の本気モードは継続中
私たち女子はのんびり、
バスケのシュート練習をしている
シュッ🏀
後ろの男子の方を見てみると、
大介くんが壊滅的に下手だった
翔太くんに教えて貰ってるみたいだけど、
全部ゴールをかすりもしずに落ちていた
それでゲームはできるのかなと思いながら
ゲームのスタート位置に並んだ
私は得点板係になった
点を入れる度、自然と視線が向く
そう言って笑うと、2人も満足そうに笑う
途中で転びかけた大介くんに手を差し伸べた
その一瞬で顔が赤くなる
私は意味が分からなかった
でも男子たちは少しだけ張り合いながらも、
誰も強く出ない
奪うんじゃなくて守る側
それがクラスの"暗黙の了解"みたいになっていく

























編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。