和也side
_放課前_
ついに来てしまった。
プリントを取りに行かなきゃいけない時。
大吾「はっすん行ってらっしゃい」
和也「はぁ、着いてきてくれたり?」
大吾「しません。」
和也「ですよね、、行ってきます」
覚悟を決めて一軍の輪の中心にいる藤原くんのところに行く。
怖い〜、大ちゃん..。
もうこっちも見てないし、最低!
和也「あの、藤原くん..」
「おいー!なんだよその嘘笑」
「いやほんとに、1発で取れたの!」
丈「じゃあ今日の帰りゲーセンだな、笑」
「そこで取れたら信じよう!」
「はあ!?お前ら無理って分かってて言ってるだろ!?笑」
あー、楽しそうなところ申し訳ないです。
神様僕が何をしたって言うんですか。
これもう1人で行く?
でも多い日なんでしょ今日。
あーもう!
和也「藤原くん!」
丈「っさ、何?」
和也「プリント..取りに行こう?」
丈「あー..、ちょっと行ってくんね?」
ですよねそうなりますよね、
今回ばかりは先生と神様を恨むからな。
和也「でも、今日プリント多いみたいで..」
丈「はぁ..あーめんど、」
机の上に座ってた藤原くんが下りて、僕より先に歩き出した。
「丈、行ってらっしゃーい」
「がんばー笑」
..。
え、このまま沈黙?
気まずすぎるよぉ、どうしよう。
和也「あの..、お邪魔しちゃって、ごめんね?」
丈「別に、」
え、それだけ?
もうこんなの半年耐えられないよ。
え、なんでこんなにあるの?
職員室の前の配布ボックスに入ってるプリントの量が、えげつない。
ほんとに抱えるレベル。
和也「っしょ、」
丈「おっも、ちょっとこれも」
和也「え?ちょっ、!」
バサバサッ
2人ともプリントとか、冊子とか抱えてたんだけど、藤原くんが僕のほうにプリントのせてきた。
上手くバランスが取れなくて30枚くらいプリントが落ちた。
丈「はぁ..、がちか」
和也「ごっ..ごめ、!」
丈「いや、俺もごめん」
和也「いやあの、ほんとにッ、?」
プリントを2人でかき集めてたら、藤原くんの動きが止まってら藤原くんの方を向いたらこっちをガン見してた。
え、え、?
なに?なんかついてる?
普通に怖いんやけど、、。
和也「..あの、なんか、ついてる..?」
丈「ぁ、いや別に..、」
その後は無事にプリントを拾ってクラスの人に配って、やっと開放された。
さっきのガン見は何だったんだろう、怖いんやけど、目つけられたとかやないよな?
あー、心臓に悪い..。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。