この小説には、以下の表現が含まれています。
・iemm
・一部死ネタ
・人外パロ
・HappyEND
地雷の方は今のうちにブラウザバック……
此処は人外を受け入れない街。
そんな場所で人外として生まれた私は途轍もなく不運だ。
今日も今日とて、隠れながら日々を生き延びる。
その言葉に応えたのか解らないが、街に雨が降り出す。
しかしそんなのは望んでいない。
雨は私の一番の天敵。
周りに浮いている人魂やお友達が溶けてしまうからだ。
この街では人外に貸す傘などない。
それどころか、雨に濡れた人外を見て楽しむという悪趣味な祭りもある。
そういったその時、ふと頭上を見ると黒色の傘があった。
その傘を持つ、緑髪の少年は私に問いかける。
この世界が汚れているからかそうか解らないが、彼の瞳はエメラルドのように輝いていた。
しまった。フードを被るのを忘れてしまった。
このままでは気づかれてしまう。
……けれどこの人、iemonさんになら言っても怖がらないのかもしれない。
この事実を打ち明けてしまった。叶うなら、もっとiemonさんと話したかったな…
「さよなら」という声が出そうになった途端、彼は言う。
思わず、腑抜けた声が出る。
だってネクロマンサーは人を怖がらせる存在、人外だから。
彼の言葉が日々疲れた心に沁みる。
初めて私の存在を認めてもらえたような気がした。
それから、彼とは一緒に日々を生き抜く仲間になった。
そしてそれからかなり経ったある日、この街の最大の祭り、収穫祭がやってくる。
その時の私はとても馬鹿だった。
収穫祭なんかに行かなければ良かったのだ。
彼の言葉を聞き、後ろを見ると人外を迫害する、この街の私警がいた。
奴等は何度も私を追ってきた存在。今日こそ私を殺そうというのか。
そして私たちは無駄に屋台が多い通路を大量の私警達から逃げ回る。
そうして逃げていくうちに連れ、行き止まりに陥ってしまった。
そう言って私警のリーダーはiemonさんに槍を投げる。
彼の体から、赤い鮮やかな液体が飛び散った。
奴等にあっかんべーと言い、テレポートをする。
これは人外だけが使えるもの。人間だなんて、追いつけっこない。
テレポートした場所は、白い薔薇の花畑。
彼から流れ出る血が、白いバラを赤く染めていた。
そうして彼の息の根が止まる。
最期はひどく鮮やかで美しかった。
それからとても長い年月…おおよそ1000年ほど経った。
未だにまだiemonさんには会えていない。
また会えますように…と何時ものように私の家の隣にある、彼の墓に白い彼岸花を捧げる。
その家があるのは奇しくもあの白い薔薇の花畑。
また何時ものようにドアを開け、家に入る。
1000年もたっても、私はまだまだ生き続ける。不老不死なのだろうか。
そして滅多に鳴らない家のチャイムが鳴る。
誰かが来たのだろうか。
涙が溢れて、視界が少し曇る。
ちゃんと、そこに居たのはあの時の彼だった。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。