第5話

恋する瞳
51
2026/02/02 08:12 更新
あなたの結は今、天音と悠花と護衛の清光と共に喫茶ポトスで昼食を摂っている。今日は歌仙も燭台切も朝から出陣してしまったので弁当はない。
(なまえ)
あなた
(まぁ正確には、髭切ひげきりが焦がしちゃったんだけどね)
髭切
髭切
あれー?おかしいなー
膝丸
膝丸
兄者ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?一体なにを!?
といった具合で厨で小火騒ぎが起き、結果としてあなたの結の弁当となるはずだった食材はすべて炭と化した次第である。
文月天音
文月天音
あなたの結ちゃん、ここのオムライスおいしいでしょ?
(なまえ)
あなた
うん。おいしい
橘ことは
橘ことは
(よっし!新規顧客ゲット!)
カウンターの中でガッツポーズすることは。店員としては当然である。
ちなみに悠花は焼おにぎり、天音はあなたの結と同じオムライスをそれぞれ頼んでいる。
(なまえ)
あなた
悠花ちゃん、それで足りるの?
如月悠花
如月悠花
うん。大丈夫だよ
文月天音
文月天音
午後からまた練習あるよ?大丈夫?
如月悠花
如月悠花
大丈夫大丈夫。おばあちゃんのパンもあるし
(なまえ)
あなた
それなら最初からそっち食べればよかったんじゃない?
あなたの結がそう言うと、悠花は焼おにぎりを置いて少し照れくさそうに笑った。
如月悠花
如月悠花
えっと...ここに来たの、あなたの結ちゃんに
話したいことがあったからなんだ
(なまえ)
あなた
私に?学校の連絡でなんかあった?
如月悠花
如月悠花
ああいや、学校は全然関係ないんだけど...
悠花は隣の天音に目配せし、その視線を受けた天音もうなずいてあなたの結に向き直った。
文月天音
文月天音
実は、悠花が入学式の日に助けてもらった人に会おうと思って。
できればあなたの結ちゃんも一緒についてきてくれない?
(なまえ)
あなた
(入学式に助けてもらった人、か...)
悠花の恩人であれば少しばかり興味があるし、礼儀として挨拶もしておきたい。一応悠花の友達の立場だ。
だが、会ってみたい気持ちを恐怖が封じ込めようとする。
どうせ関わってもお互い不幸になるだけだ。なら行かない方がいい。
(なまえ)
あなた
...私は
加州清光
加州清光
いいんじゃない?
隣でサンドイッチを食べていた清光の声に弾かれたように顔を上げると、柔らかな赤い瞳と視線が交わった。
加州清光
加州清光
俺も一緒に行くし、なによりこんなに誘って
くれてるんだから、行くだけ行ってみたら?
(なまえ)
あなた
...わかったよ。放課後でいい?
こうして、悠花の恩人との対面が決定した。
放課後、風鈴に行くと目当ての人物はいなかった。
mob
mob
水木?今日は見回りだよ。多聞衆が
獅子頭連との喧嘩に行ってるからな
文月天音
文月天音
そうですか...じゃあ帰るか
風鈴の生徒だという男子学生の説明を聞いて肩を落とした天音の後ろで、あなたの結はどこか安堵していた。
(なまえ)
あなた
(...このまま帰れるかな)
学校を出て顔を上げると、そこには見知らぬ少女が3人と、昨日会った風鈴の一行がいた。
梅宮一
梅宮一
あなたの結じゃん!なんでここにいんの?
(なまえ)
あなた
こんにちは。今日天音ちゃんに連れてこられたんですけど...
文月天音
文月天音
水木さんって人知りませんか?ポニーテールでメガネかけてる
自分の髪の毛を手で後ろに持ち上げて説明した天音に、柊が少し考えながら答える。
柊登馬
柊登馬
今日はオレ達の埋め合わせで見回りのはずだ。
もうすぐ帰ってくるんじゃねえか?
梅宮一
梅宮一
そうだな。時間的にももうそろそろだろ
噂をすれば影、というのはこの事だろうか。後ろから律動的な足音が聞こえてきて清光が振り返ると、ポニーテールでメガネをかけ、風鈴の制服を着た男子生徒が歩いてきていた。
水木聡久
水木聡久
梅宮氏、柊氏。帰っていたのか
梅宮一
梅宮一
おう!ちょうど今な
柊登馬
柊登馬
色々疲れた一日だったぜ...
水木聡久
水木聡久
引率ご苦労様なのだよ、柊氏
労った水木の前に、天音が悠花を押し出した。
文月天音
文月天音
はじめまして!文月天音です!
如月悠花
如月悠花
わわっ!ちょっと天音!
(なまえ)
あなた
(はじめて会ったときも思ったけど強引だな)
真っ赤になって隠れようとする悠花を無理矢理前に出している天音を見ながら半ば呆れていると、知らぬ間に会話が始まっていた。
水木聡久
水木聡久
如月氏、その...息災だったか?
如月悠花
如月悠花
は、はいっ。おかげ、さまで...///
しどろもどろで挨拶する悠花をニヨニヨ嫌な笑顔で眺めている天音。これが恋する乙女の顔と言うやつか、とあなたの結はどこか他人事だ。
梅宮一
梅宮一
あれ?水木顔真っ赤じゃねえか。熱でもあんのか?
柊登馬
柊登馬
お前黙ってろ
蘇枋隼飛
蘇枋隼飛
桜君も真っ赤だね~
桜遥
桜遥
ううううるせー!!//////
親友の恋する表情を見ながらいつの間にか優しい笑みに変わっていた天音の顔と水木と悠花のやり取りを眺めながら真っ赤になってしまった桜を蘇枋がからかい、噛みついた桜があなたの結の近くに逃げてくる。
(なまえ)
あなた
いや、なんで私のところに来るの?
桜遥
桜遥
し、知らねえ。なんか安心すっから
(なまえ)
あなた
なにそれ。まあ減るもんじゃないし、いいよ
加州清光
加州清光
桜変わってないね~。あ、枝毛...最悪
文月天音
文月天音
...
桜を交えて談笑するあなたの結と清光を、天音がさっきとは打って変わってもやもやした表情で眺めていた。
(なまえ)
あなた
桜君は今日どうだった?
桜遥
桜遥
どうだったってなんだよ?
(なまえ)
あなた
喧嘩しに行ったんでしょ?傷だらけだしわかるよ
桜遥
桜遥
あー...
所々腫れたり血がついたりしている顔を指差すと、桜が微妙に顔を逸らした。
桜遥
桜遥
...なんかあったかって聞かれたらあった
(なまえ)
あなた
ふーん。なにがあったの?
桜遥
桜遥
...まだうまく言えねえ。いつか話す
(なまえ)
あなた
そっか。なら待ってるね
桜にとって、きっと分岐点になる日だったのだろう。うまく言えないなら待ってみるのもいいだろう。
二人の間に沈黙が流れたとき、間に天音が割って入ってきた。
文月天音
文月天音
ねえ桜君!私達とも話そうよ!
桜遥
桜遥
は!?なんでだよ!?
文月天音
文月天音
な、なんでって...仲良くなりたいからだよ!
天音の様子に早くも諸々察知したあなたの結は、清光の腕を引っ張ってきびすを返した。
(なまえ)
あなた
じゃあ私と清光もう帰るから!後はみんなで楽しんでね!
楡井秋彦
楡井秋彦
ではまた!
蘇枋隼飛
蘇枋隼飛
じゃあね~
梅宮一
梅宮一
また明日な!
柊登馬
柊登馬
気を付けて帰れよ
如月悠花
如月悠花
また明日学校でね!
水木聡久
水木聡久
道中気を付けて帰りたまえ
桜遥
桜遥
あっ、おい!
追いすがる桜の声は聞こえないフリをして、あなたの結は清光と一緒に曲がり角を曲がった。
文月天音
文月天音
(あぁ~~~~。やっちゃったぁ~~~...)
天音は談笑に混じりながらも自己嫌悪に陥っていた。
無理矢理会話に割り込むなんて、いつもの自分なら絶対にしないことだ。誰かが仲良く話しているところを壊すのは天音の美学にも反する。
桜とあなたの結が仲良く談笑しているところを見て、自分でも意識しないうちに体が動いていた。
文月天音
文月天音
(なにやってんだろ、私...)
心の中で愚かな自分を殴り倒しながら、とりあえず明日しっかりあなたの結に謝ろうと心に決めた。
言い出しっぺのくせにネタが思い付かなくて死んでる。ウィンブレ原作沿いの新作に逃げようかなとか考えてます。
まあ、血反吐を吐き尽くしてでも完結はさせるのでご安心くだされ皆々様。

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