彼の名前は凜と言うらしい。
……あれ自己紹介遅くない?
凜と暮らして3、4年経ち、ぼくは19歳。
彼は25歳になり、そろそろ仕事も確立してきて、楽しく生きている。
昔に貰った凜からのプレゼントに天体望遠鏡があり、趣味で時々覗いていたが最近は毎晩ノートを横に置いて観測した星を記録するのが日課になってきているからだ。
気だるそうに頭を掻きながらいつもと違ったポーズをしてくれる。
振り向く姿を2、3時間もしなくてはいけないのに、凜はその姿勢のをキープするらしい。
スケッチブックを開き、鉛筆を持ちデッサンをする。
何時間経ったのか分からないくらいデッサンをしていて、外は明るかったはずなのにもう日が沈み始めている。
そう言いながらぼくはスマホで陽菜乃と翡翠にメッセージを送る。
すぐに返信が返ってきて陽菜乃はスタンプでOKと、翡翠もスタンプでOKと送られてきた。
陽菜乃side
アタシは翡翠の手を引き凜くんのデリカシーを探しに行こうとする。
星奈side
翌日、陽菜乃と翡翠が家に訪ねてきた。
今晩、ぼくはお姉ちゃんとお母さんとお父さんに手紙を書いた。
大好きな貴方たちを忘れないように。
















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。