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第15話

ソンホ×リウ2
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2026/06/04 09:00 更新
続きです!


















――そして一年後。

リウはすっかり部署の中心メンバーになっていた。
上司
あの新人がここまで成長するなんてな
上司の言葉にソンホも誇らしくなった。

その日の夜。

仕事終わりの公園で二人は並んで座っていた。

少し冷たい風が吹く。

ソンホは何度も深呼吸を繰り返していた。
リウ
リウ
先輩?
ソンホ
ソンホ
リウ
リウ
リウ
はい
ソンホ
ソンホ
俺、お前のこと好きだ
言葉にした瞬間、自分の心臓の音が聞こえた気がした。

リウは目を見開く。

沈黙。

数秒が何分にも感じた。

やがてリウが小さく笑った。
リウ
リウ
やっと言ってくれた
ソンホ
ソンホ
……え?
リウ
リウ
俺も好きです
ソンホは言葉を失った。

リウは照れながら続ける。
リウ
リウ
ずっと前から
その瞬間、世界が少しだけ明るく見えた。

こうして二人は恋人になった。

付き合い始めてからの日々は幸せだった。

朝の「おはよう」。

仕事終わりの「お疲れ様」。

些細なことでも嬉しかった。

しかし、その幸せは少しずつ形を変えていく。

付き合い始めて数か月後。

新入社員が入社した。

そしてリウは教育係に任命された。
上司
リウなら任せられる
上司の言葉通りだった。

後輩たちはみんなリウを慕った。

仕事を教えるのも上手く、質問にも丁寧に答える。

当然、一緒にいる時間も増える。
後輩
リウ先輩!
この資料見て貰えますか?
リウ
リウ
もちろん
そんな光景をソンホは遠くから見ていた。

最初は気にならなかった。

でも。
ソンホ
ソンホ
「今日の帰りどうする?」
昼休みに送ったメッセージ。

返事は三時間後だった。
リウ
リウ
『ごめんなさい!新人のフォローしてました!』
仕方ない、そう思う。

頭では理解しているけどそれでも寂しかった。

最近は昼休みも別々。

帰りも時間が合わない。

会話も減った。

気付けばソンホはため息ばかりついていた。

ある日の残業後。


オフィスには数人しか残っていなかった。

リウは新人社員の隣で資料を確認している。

笑顔で。

優しく。

その姿を見た瞬間。

ソンホの胸が妙に苦しくなった。

仕事だと分かっている。

分かっているのに。

なんなのこの気持ち。

その夜。

二人で帰ることになった。

駅までの道。

いつもなら楽しい時間なのに沈黙が続く。
リウ
リウ
先輩?
ソンホ
ソンホ
ん?
リウ
リウ
何かありました?
ソンホは視線を逸らした。
ソンホ
ソンホ
別に
リウ
リウ
絶対なんかありますよね?
リウはソンホの前に立ち止まった。
リウ
リウ
俺、なんかしましたか?
心配そうな顔。

その顔を見た瞬間、ソンホは観念した。
ソンホ
ソンホ
……最近さ
リウ
リウ
はい
ソンホ
ソンホ
リウが後輩ばっかり構ってる
リウは瞬きを繰り返した。
リウ
リウ
え?
ソンホ
ソンホ
仕事だから仕方ないのは分かる。でも全然話せないし
言葉が止まらない
ソンホ
ソンホ
連絡も減ったし
一緒にも帰れなくなったし
リウ
リウ
先輩
ソンホ
ソンホ
俺だって大人なのにさ
嫉妬してるみたいで情けないよねごめん
ソンホは苦笑した。

数秒の沈黙。

そして。

リウが突然笑った。
リウ
リウ
ㅋㅋ
ソンホ
ソンホ
なんで笑うんだよ
リウ
リウ
だって、先輩でもそんな顔するんですね
リウは嬉しそうだった。
ソンホ
ソンホ
するだろ
リウ
リウ
少し安心しました
ソンホ
ソンホ
安心?
リウ
リウ
俺だけかと思ってたから
ソンホは目を見開く。

リウは照れくさそうに笑う。
リウ
リウ
俺も先輩が他の人と楽しそうに話してると気になります
ソンホ
ソンホ
……本当に?
リウ
リウ
本当です
夜風が二人の間を通り抜ける。

リウは一歩近付いた。
リウ
リウ
ごめんなさい
ソンホ
ソンホ
謝ることじゃない
リウ
リウ
でも寂しい思いさせました
そして小さく続ける。
リウ
リウ
これからはもっと時間作りますね
ソンホは思わず笑った
ソンホ
ソンホ
無理するなよ
リウ
リウ
無理じゃないです
ソンホ
ソンホ
教育係だろ
リウ
リウ
それでも先輩は特別です
その一言だけで十分だった。

胸の中に溜まっていた不安が少しずつ消えていく。

リウは笑う。
リウ
リウ
帰りましょうか
ソンホ
ソンホ
うん
並んで歩き出す。

忙しい日々はこれからも続く。

仕事も増える。

すれ違うこともあるだろう。

それでも。

落ち込んでいた新人時代に差し伸べられた手を、リウは忘れない。

そしてソンホも。

あの日、自分を見上げて「ありがとうございます」と笑った後輩を忘れない。

二人は肩を並べて歩いていく。

今度は先輩と後輩としてではなく。

恋人として、同じ未来へ向かって。





















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