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第1話

1. はじめに/新学期
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2026/02/26 14:03 更新
 
神は残酷だ。
 
雨の音が五月蝿うるさく聞こえてたはずが、その場で聞いた事で衝撃を受けたため、雨の音なんて耳にすら通らなかった。
 
七城 結水
うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
泣き叫ぶ幼馴染みの七城 結水ななしろ ゆみ
そして隣にいる俺はただ立ち尽くしていた。
それだけで、言葉なんて出てこなかった。
 
結水は、余命2年という運命を突きつけられた。
この上ない残酷な運命だ。










俺、花橋 郁矢はなばし ふみやは1人で病院から家に帰ってきた。
薄暗い部屋に電気も付けず、ベットへと覆いかぶさった。
身近にいる親しい友人が余命宣告されたと実感が込み上げ、頬に冷たい水が伝う。
花橋 郁矢
(結水…)
あの後すぐに結水の家族が来て、俺は夜遅いということもあり、帰らせられてしまった。結水が泣き叫でいる姿が脳に蘇る。今日は心配で眠れそうにない。










あれから月日は流れ、高校2年生になった。

新学期が始まり、新入生も入る。

新学期当日は部活招待のため、とても混みあっていた。
理央先輩
お前も新入部員が欲しいだろ。
少しは勧誘を手伝ってくれよ。
花橋 郁矢
俺はそれよりも大事なことがあるんです。
理央先輩
じゃあ、明日の俺の相手はお前がやれ。
ボコボコにしてやんよ。
花橋 郁矢
いつも俺に負けて悔しがってますよね?
またそうなっても知りませんよ。
理央先輩
ほんっと、可愛げのない後輩!
俺は学校でも、それ以外の場所でも結水に会っていない。

会えるまで探すつもりだ。ずっと心配なんだ。

メールの返信は既読無視。電話は出てくれない。

今、結水はどうしてる?
花橋 郁矢
理央りお先輩、今日は失礼しますね。
明日は是非とも相手してください。
理央先輩
なんだ…嫌味か?
花橋 郁矢
違いますって!w
先輩と別れると、俺はまず結水のクラスへと向かった。

結水はC組。隣のクラスだ。
花橋 郁矢
あ、ねぇねぇ。そこの君。
近くにいたC組の子に話しかける。

たしか、光希みずきさん。
光希
あれ、郁矢くんじゃん。
花橋 郁矢
光希さんだよね?同じクラスだと思うけど、結水のこと見てない?
光希
え〜っと、たしか学級委員になったから、境野さかの先生の所かも。
境野…ってたしか、学年主任になったんだっけ?

そんなことはいいや。とにかく行くか。
花橋 郁矢
OK、ありがとう!
光希
うん!大丈夫だよ〜!
話しやすそうな人で良かった。

どうか……結水に会えますように。










境野先生
七城、いいのか?
ん…? 境野の声が聞こえる。
境野先生
学級委員になるのは良いが、もっと違うことに時間を使っても良いんだ。
七城 結水
うん。でもね…先生。
あ、結水の柔らかい声が俺の耳に届いた。

結水の声…久しぶりに聞いたな。
七城 結水
私がやりたいと思ったから立候補したんです。なので、これ以上は何も言わないでくれますか?
花橋 郁矢
そうですよ、先生。
先生の方を向いていた結水が一気に振り返り、

俺と目が合う。
花橋 郁矢
約5ヶ月振りだな。結水。
七城 結水
そう…だね。郁矢。
境野先生
花橋、お前聞いて…
七城 結水
先生、郁矢は知ってるんです。私の、病気のことも。その他にも。
その場にいたから。ずっと、苦しかったよ。

結水の方が苦しいかもしれないけど、

事情は少しだけど、知ってるのに…会えない。

やばい。なんか、泣きそうだ。
花橋 郁矢
知っているつもりですよ…
七城 結水
………
境野先生
誰にも言ってないよな?
花橋 郁矢
言えるわけないじゃないですか。
結水がどうしたいのか。

俺は結水が望まないことはしたくない。

だから、結水から……本人の口から何をしたいのかを

聞きたいのに……
境野先生
ならいい。今後もこのことは内密に頼む。
七城、無理だけはしないようにな。
七城 結水
はい。
花橋 郁矢
分かりました
七城 結水
………
先生は職員室に入り、俺たち2人は無言のまま。

そして動かない。

時間だけが流れていく。

俺は結水の考えてることが知りたい。
花橋 郁矢
少し、時間をくれないか?
どうしても話したいんだ、結水と。
七城 結水
……うん、わかった。
私も郁矢に話したいことがあるから。
花橋 郁矢
じゃあ、放課後にあのカフェでどうだ?
七城 結水
いいよ。校門前に集合ね。
花橋 郁矢
了解。
あのカフェというのは去年の秋に見つけた、

thinnkuruティンクルというカフェ。
七城 結水
それじゃー、また後で。
花橋 郁矢
また、な。










明志
いたいた、ふみやーー!!!
花橋 郁矢
明志あかし!大声で呼ぶな!
明志
ごめーん!
こいつの頭に反省という言葉は存在しないのか?

廊下で大声で呼ばれたらキレるわ。
花橋 郁矢
なんの用?
明志
郁矢は、高嶺たかみねさんのこと知ってるよな?
花橋 郁矢
うん、知らないな。
高嶺って誰のことだよ。

それより結水と校門前に待ち合わせしてるんだ。

明志のことは気にせず、結水のところに行こう。

うん、そうしよう。
花橋 郁矢
知らないから、もういいだろ?
明志
ちょっと!待てよ!
話だけでもー!
肩を掴まれて前に進めなくなった。
花橋 郁矢
ハァーーー……
分かりやすく溜め息がこぼれる。

こうなると中々離してくれないんだよな。
花橋 郁矢
何だよ。こっちは暇じゃないんだ。
明志
そうなのか!それはすまん!
明志はそう言うと、肩から手を離した。

コイツとは部活で仲良くなっただけ。

出会って1年経ち、言えることは1つ。

悪いヤツでは無い。これだけだ。
明志
うぅ、じゃあ明日は聞いてくれ…!
花橋 郁矢
わかったから!
明日は忙しくなるな。

明志の面倒を見て、部活の先輩の相手役。

地味に嫌な感じだ。まぁ、いいけど。
明志
またな!
花橋 郁矢
おう!
やっと終わった……

校門に早足で向かう。

結水はもう来てるかな…
花橋 郁矢
……!
とつぜん視界が暗くなる。

何か…誰かいる…?
七城 結水
だーれだっ!
花橋 郁矢
声作っても無駄だぞー。
結水だな。
七城 結水
えー、バレないと思ったのに〜。
花橋 郁矢
マジで言ってる?
七城 結水
マジだけど…?
マジで言ってる?(2回目)

俺には通用しないが?
七城 結水
まぁ、いいやっ!行こっ!
花橋 郁矢
ん。
久しぶりだけど、割と話せるものなんだな。
花橋 郁矢
結水…
七城 結水
ん?なーに?
花橋 郁矢
ちゃんと食べてるのか?

少し細くなったような気がする…

元々そうだけど、若干じゃっかん変わったような。
七城 結水
お父さんみたいなこと聞くねw
花橋 郁矢
結水〜ちゃんと毎日ご飯食べてるか〜?
七城 結水
パパァ〜ww
楽しそうな結水を見て嬉しい気持ちが込み上げた。

あぁ、楽しいなぁ。
七城 結水
最近は、ちゃんと食べてるよ。
最近…か。
七城 結水
そんな悲しそうな顔で見ないでくれる?w
もしかしたら結水は、前向きにこの運命と

向き合ってるのかもしれない。

もう…こんな顔はできないな。

てか、しないようにしよう。
花橋 郁矢
食欲はあるんだな〜?
七城 結水
あるよ〜?
花橋 郁矢
じゃあ、季節限定の特大フルーツパフェ
食えるよな?w
七城 結水
え!もうそんな時期!?
去年食べたけど流石に無理よっ!
花橋 郁矢
あのデカさは血糖値バグってるw
七城 結水
間違いなーいw
花橋 郁矢
食べる?
七城 結水
待って、今の会話で無理って言いましたが?
2人で笑い合い、普通の会話をしながら

カフェに向かった。

でも俺には、そんな普通の会話ができることが

すごく幸せに感じる。














メインキャラは結水ゆみ郁矢ふみやです。

これは固定でいきます。



文脈がおかしかったら申し訳なーい!



更新は遅いです!!!

今後、御朗読していただけると、

嬉しくてぶっ飛びます。










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