神は残酷だ。
雨の音が五月蝿く聞こえてたはずが、その場で聞いた事で衝撃を受けたため、雨の音なんて耳にすら通らなかった。
泣き叫ぶ幼馴染みの七城 結水。
そして隣にいる俺はただ立ち尽くしていた。
それだけで、言葉なんて出てこなかった。
結水は、余命2年という運命を突きつけられた。
この上ない残酷な運命だ。
俺、花橋 郁矢は1人で病院から家に帰ってきた。
薄暗い部屋に電気も付けず、ベットへと覆いかぶさった。
身近にいる親しい友人が余命宣告されたと実感が込み上げ、頬に冷たい水が伝う。
あの後すぐに結水の家族が来て、俺は夜遅いということもあり、帰らせられてしまった。結水が泣き叫でいる姿が脳に蘇る。今日は心配で眠れそうにない。
あれから月日は流れ、高校2年生になった。
新学期が始まり、新入生も入る。
新学期当日は部活招待のため、とても混みあっていた。
俺は学校でも、それ以外の場所でも結水に会っていない。
会えるまで探すつもりだ。ずっと心配なんだ。
メールの返信は既読無視。電話は出てくれない。
今、結水はどうしてる?
先輩と別れると、俺はまず結水のクラスへと向かった。
結水はC組。隣のクラスだ。
近くにいたC組の子に話しかける。
たしか、光希さん。
境野…ってたしか、学年主任になったんだっけ?
そんなことはいいや。とにかく行くか。
話しやすそうな人で良かった。
どうか……結水に会えますように。
ん…? 境野の声が聞こえる。
あ、結水の柔らかい声が俺の耳に届いた。
結水の声…久しぶりに聞いたな。
先生の方を向いていた結水が一気に振り返り、
俺と目が合う。
その場にいたから。ずっと、苦しかったよ。
結水の方が苦しいかもしれないけど、
事情は少しだけど、知ってるのに…会えない。
やばい。なんか、泣きそうだ。
結水がどうしたいのか。
俺は結水が望まないことはしたくない。
だから、結水から……本人の口から何をしたいのかを
聞きたいのに……
先生は職員室に入り、俺たち2人は無言のまま。
そして動かない。
時間だけが流れていく。
俺は結水の考えてることが知りたい。
あのカフェというのは去年の秋に見つけた、
thinnkuruというカフェ。
こいつの頭に反省という言葉は存在しないのか?
廊下で大声で呼ばれたらキレるわ。
高嶺って誰のことだよ。
それより結水と校門前に待ち合わせしてるんだ。
明志のことは気にせず、結水のところに行こう。
うん、そうしよう。
肩を掴まれて前に進めなくなった。
分かりやすく溜め息がこぼれる。
こうなると中々離してくれないんだよな。
明志はそう言うと、肩から手を離した。
コイツとは部活で仲良くなっただけ。
出会って1年経ち、言えることは1つ。
悪いヤツでは無い。これだけだ。
明日は忙しくなるな。
明志の面倒を見て、部活の先輩の相手役。
地味に嫌な感じだ。まぁ、いいけど。
やっと終わった……
校門に早足で向かう。
結水はもう来てるかな…
とつぜん視界が暗くなる。
何か…誰かいる…?
結水だな。
マジで言ってる?(2回目)
俺には通用しないが?
久しぶりだけど、割と話せるものなんだな。
少し細くなったような気がする…
元々そうだけど、若干変わったような。
楽しそうな結水を見て嬉しい気持ちが込み上げた。
あぁ、楽しいなぁ。
最近…か。
もしかしたら結水は、前向きにこの運命と
向き合ってるのかもしれない。
もう…こんな顔はできないな。
てか、しないようにしよう。
2人で笑い合い、普通の会話をしながら
カフェに向かった。
でも俺には、そんな普通の会話ができることが
すごく幸せに感じる。
メインキャラは結水と郁矢です。
これは固定でいきます。
文脈がおかしかったら申し訳なーい!
更新は遅いです!!!
今後、御朗読していただけると、
嬉しくてぶっ飛びます。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。