数十分前の事
しにがみside
かれこれステイサムさんとひびさんからはぐれて数分たった。
どれだけ呼んでも会える気配はない。
そして、ぐるぐるここらを回ってる気がする。
迷子っていう事は分かってるけど……
今更、存在を思い出し、インカムをつけるが
ザーザーと音が鳴るだけで繋がる気がしない。
スキルを使ってもいいが倒れたら困るので辞めた。
まあ、練習しているのでちょいちょいなら行けるだろうけど、ばるちゃんと麺が居ないから不安だ。
そうして行き詰まってる時、視界の端で何かが跳ねた。
そちらの方に向かうと跳ねた生物はいなかったが、その生物が何かに当たる音がした。
その生物は灰色のぬいぐるみのような生物だった。
警戒してるようで威嚇している
そう言って腕を出してみた
腕を噛まれた。警戒してるのかどんどん強くなる。まるでナイフで刺されたようだ。
急に目の前の生物は噛むのを辞めた。
傷を晒してたらバイ菌が入るかもしれないから包帯を巻いておいた。
何を言ってるのかは分からない。
多分、この生物は「ら」しか喋れないんだと思う。
でも仕草からして謝ってるのが分かった。
仕草から知ってそうなので後をつけることにした。
それから数十分歩いているが一向に出口につく気配がない。
それとも森が広いのだろうか?
謎の生物は茂みに隠れてしまった。
どうしようと辺りを見渡してると青年を見つけた。
その青年は黒色の帽子に白色のワンピースを着ていて、下半身の方が透けている。
誰が見ても分かるあれは幽霊だ!
それから双方言葉を一瞬無くしたように喋らなかった。
幽霊に初めて会うから何を話せばいいのか分かんないのは普通だろう。
まあ、ばるちゃんも麺も幽霊の部類に入るだろうから慣れたもんだ。
そうして青年の後ろをついて行く。
するとものの数分でひびさん達の所へついた。
らっだぁさんの後ろには先程の青年が人間の姿に戻って立っていた。
いや、それは置いといていい。
きっと、僕は今、顔が恐怖で引きつっているんだろう。
仕方ない。
誰だってそうなる
さっきの光景を見たのなら。
先程の光景を踏まえた上で今質問をする。
「人外なんですか?」
先程僕が見たのはらっだぁさんの腕と足が化け物のようになり、返り血がついていた姿だった。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!