私は言われた通り、次の日からお店を辞めて家の中にこもっている
でも、本当はただ言うことを聞いている訳では無い。実は引っ越そうと思っている
今度あの二人に会ってしまったら絶対に危ない気がすると自分の危機センサーが反応している。
だから、この前迎えに来ると言っていたけどそれ前には別の場所に移動したい
今日で準備して二日は経つから明日には出かけられるっ!えーっと、ここから真反対の場所に引っ越すから…一日はかかりそうだな…。
でも、こんな怖い思いしながら生活するのも明日で開放されるから、頑張ろうっ!
と、私は呑気にそんなことを考えながら荷造りを進めていた
ー次の日
よしっ、行こう!
私は朝早く起き、予約しておいた竜車に乗って目的地まで運んでもらった
それから何時間か竜車に揺られ、いつの間にか寝ていたらしく操縦者のおじさんに起こされ、最小限にまとめた荷物を持ち、降りた
少し歩くと目的の家が見えてきた。その場所は前の村よりも静かで家同士も少し離れている。近くには広大な湖と平原があり自然豊かなところ
私は家に入りすぐお風呂を済ませ、眠りについた
sideラインハルト
もうここ数日ずっとあなたのことばかり考えている
今どこで何をしているのか、
どんな顔をしているのか、
どんな気持ちになっているのか、
あの時の首を絞めた感触とあの表情がどうしても忘れられない…
思い出すだけで興奮して身震いしてしまう…。
もっとあなたに触れていたい、もっと深い関係になりたい
あぁ、もうあなたの全部が欲しくてたまらない。早く迎えに行きたいよ。
可愛い可愛い愛しい僕だけのあなた
捕まえたら今度こそ絶対に逃がさいからね。骨の髄までたっぷり愛してあげるから、嫌って言ってもやめないから、ちゃんと待っててね
…しかし、この前あなたが結婚をよく分からないなんて言うからびっくりしたよ。
でも、逆にいいかもしれない…
結婚がどういうものなのか一から教えてあげなくては
そんなことを考えていると待ち合わせをしていたユリウスが姿を見せた
そう、今日はあなたを迎えに行く日。
本当に待ちくたびれた
僕達はあなたの家の近くで待ち合わせていたので目的地が近くですぐに着いた
今の時間だとそろそろあなたは寝る時間か…。とにかくノックするか
ートントン……トントン………
…?おかしいな…。少し嫌な予感がする
驚かせないよう一回声をかけドアを開けた
開いた扉の先にあったのは何も乗ってない机とその隣にポツンと置かれたイスだけだった
ユリウスが驚きを隠しきれていない震えた声で呟いた
おかしい…ついこの前まであなたの気配はここら辺にあったはずなのに、いつの間にか消えているっ…!
なぜ、何故気づかなかった…。
自分は一気にあなたへの気配に集中力を働かせる
…見つけた。そう遠くないところに感じる。ここから真反対の王都をちょっと抜けた場所か…。でも、何故そんなところに…?
ユリウスは僕の腕を掴み、そして自分はあなたの元へ一蹴りした
思っていた通り30秒程で着いた
ユリウスが口角を上げ嬉しそうに言った
ートントン
ノックをすると中からあなたの綺麗な鈴の音のような声が響いた
ーガチャ
あなたは僕達を見た途端笑顔が消えだんだん顔が強ばっていき恐怖に満たされていくのが分かる
あなたの声は震えていて恐怖を隠せていなかった
あなたはそう言ってドアを閉めようとしたがそれをとっさに止めた
僕はあなたに手を伸ばすとそれを払われてしまった
すると自分の中の何かがプツッと音を立てて切れた
自分でも驚くほどの低い声で言い放った。あなたはあからさまに肩をびくつかせ怖がっている
怖がってるあなたも可愛い
でもあなたはこうしないと言うこと聞けないから仕方ない。最初から僕達に従ってればいいのに…まぁ、でも嫌って言っても無理やり連れてくけど
ユリウスが呼び掛けたがそれに応えている暇と余裕がない
しばらく話していて気づかなかったが、いつの間にかあなたのことを壁に追いやり逃げ道を塞いでいた
あぁ、なんて可愛いんだろう、この子は。誰かが来る前に早くここから連れ出さないとな…
急にあなたが涙目をこちらに向け昔の呼び名で呼んだので、あまりにも可愛いから思わず口を塞いでいた
人生で初めてのキスだった。キスというものはとても甘いんだな…それに初めてがあなたとだなんてとても幸せだ
僕はあなたが逃げないように両腕を壁に押さえつけた
僕は何度も角度を変え唇を重ねる。
あなたが口を開いた瞬間に自分の舌を入る
口内で暖かいあなたの唾液が混じり、互いの舌が深く絡み合い、熱い吐息が交わる
全身に熱が流れ、他のことを考えられなくなる
僕はすかさずあなたの唾液を舌ですくい飲み込み体内に入れる
美味しいっ…はぁ、あなたの唾液ってこんなに美味しいんだ。もっと欲しい…
こんなに苦しそうにして、可愛いなぁ。今すぐ押し倒して全部脱がせて…ダメだ。それはあと少しお預けだな
今はキスだけで我慢しとくか…
僕は時間を忘れ、しばらくの間キスをした
っ…
ユリウスの呼び掛けに一瞬で我に返った
そうか、ユリウスもいたんだったな…。我を忘れて熱中しすぎたようだ…
次の瞬間、あなたが倒れそうになり慌てて支える
どうやらキスが長かったようで上手く息も吸えず意識を失ってしまったようだ
支えていたあなたを抱きかかえ改めて顔を見る
唇が少し濡れていてそれを月明かりが照らし色っぽく見えた
やっと手に入れた。今度は絶対逃がさないからね
自分はまた触れるだけのキスをして外の暗い闇の中に消えた














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!