ー次の日
私はいつも通り買いに来るお客さんを対応したり、商品を並べたりと忙しい
今のところお客さんは女性しか来ていなくて安心している。でも、もし男の人と喋っちゃったら…。
『分かってるよね?』って言ってたけど、何されるのかなっ…。まさか殺されちゃうのっ…?
私は昨日言われた言葉が忘れられなくて色々と考えてしまう
そんなことを思いながら接客しているといつも来てくれる男性が訪れた
一瞬私はいつものように話しかけるのを躊躇ってしまう。あの人の言葉が頭に響く。
でも、あんな一言を気にしている場合じゃない…。ただ私を怖がらせてるだけどよっ。
しかも私が誰と話しているかなんて分かるはずがない…
しばらく私が黙っているので、男性は心配そうに話しかけてきたので「なんでもないです!」と笑顔で答え、会話を続けた
それを誰かが遠くでずっと見ていたのに気づかずに…。
ー1週間後
私は買い物に行こうと人通りが少ない住宅街を歩いていると前から来た男性2人組に声をかけられた
どうしよう…。断ったら何かされそうだなっ…
私はなんて答えればいいのか悩んでいると、1人の男性が腰に手を回してきて引き寄せられた
私は鳥肌が立ち恐怖で頭がいっぱいになった。逃げようとしても強く腰を掴まれて身動きが取れない
私は焦っているといつの間にか人気がない通りにいた
誰か助けて…!やだ、怖いっ。お願いっ…。
私は泣きそうになりながら心の中で必死に願った。
すると私の願いが届いたのか、聞き慣れた1人の青年の声が響いた
2人の男性は青ざめた顔をしたがら颯爽と逃げていった
私は2人が来たことにとても安心し、お礼を言おうと話しかけた
そん、なっ…。ラインハルトさんってそんなことを言う人、だっけ…?
いつも雰囲気とは全く違う2人に怖くて後ずさる。
気づけば壁が背中に当たっていた
すると、ラインハルトさんの手が伸びてきてそのまま私の首を掴んだ
ーそして次の瞬間その手に力が入りそのまま体を持ち上げられた
苦しい…。なんでこんなことするのっ…?
私は必死に抵抗しようとするもそんなことは無駄だった
足も地面から離れているのでただばたつかせているだけ
目の前には歪んだ笑顔を浮かべているラインハルトさんがいる
それを見た途端、あの時のことがフラッシュバックした
…
やっぱり昔のこと、覚えてるの…?じゃあ最初から演技だったの…?もうわけがわからないっ…。
ユリウスさんが助けてくれるのかと思ったらそんな驚くべき発言をした
ユリウスさんまで、どうしちゃったの…?
どんどんと時間ばかりが過ぎ、意識が徐々に薄れてきた
私は名前を呼ぶのを躊躇っていたがここで死ぬのは嫌なので、仕方なくその、昔の呼び名を口にした
それを聞いた途端、とても嬉しそうな顔をした
そして約束通り地面にそっと降ろして首から手を離した
私は酸素を求めて、大きく空気を吸い込む
何もしてないって、たった今首絞めてきたのにっ…
私のことが好き…?
ユリウスさんが真剣な眼差しでそんなことを言った。私は突然の告白に頭が真っ白になる
結婚…?きゅ、急に結婚って言われても、よく分からないよっ…。だって、結婚って好き同士の人がすることじゃないのっ…?
私は結婚と言われなんて返事をすればいいのか迷う
私の発言に一瞬目を見開く2人。
すると、何故か嬉しそうな表情をした2人は獲物を捕らえたかのような鋭い瞳を向けてきた
2人は早口にそう答えた
ラインハルトさんは最後に一言付け加えた
また、これも破ったら何かされるのかなっ…
2人は背を向けて歩いて行った
私はただその背中を呆然と眺めていた
私は心のどこかで危機を感じながらー。














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。