第10話

突然の告白
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2021/09/30 07:33 更新


ー次の日



私はいつも通り買いに来るお客さんを対応したり、商品を並べたりと忙しい


今のところお客さんは女性しか来ていなくて安心している。でも、もし男の人と喋っちゃったら…。

『分かってるよね?』って言ってたけど、何されるのかなっ…。まさか殺されちゃうのっ…?

私は昨日言われた言葉が忘れられなくて色々と考えてしまう


そんなことを思いながら接客しているといつも来てくれる男性が訪れた
男性
あなたちゃん、こんにちは!
(なまえ)
あなた
あっ…

一瞬私はいつものように話しかけるのを躊躇ためらってしまう。あの人の言葉が頭に響く。

でも、あんな一言を気にしている場合じゃない…。ただ私を怖がらせてるだけどよっ。
しかも私が誰と話しているかなんて分かるはずがない…


しばらく私が黙っているので、男性は心配そうに話しかけてきたので「なんでもないです!」と笑顔で答え、会話を続けた



それを誰かが遠くでずっと見ていたのに気づかずに…。




ー1週間後

私は買い物に行こうと人通りが少ない住宅街を歩いていると前から来た男性2人組に声をかけられた
男性1
ねえ君、今からどこ行くの?
男性2
俺達が奢るからさ、どっか遊び行かない?

どうしよう…。断ったら何かされそうだなっ…
(なまえ)
あなた
えっ、と…
男性1
ねえ何か答えてよ〜
男性2
ほらほら、行こうよっ

私はなんて答えればいいのか悩んでいると、1人の男性が腰に手を回してきて引き寄せられた
(なまえ)
あなた
嫌っ…

私は鳥肌が立ち恐怖で頭がいっぱいになった。逃げようとしても強く腰を掴まれて身動きが取れない

私は焦っているといつの間にか人気ひとけがない通りにいた


誰か助けて…!やだ、怖いっ。お願いっ…。

私は泣きそうになりながら心の中で必死に願った。
すると私の願いが届いたのか、聞き慣れた1人の青年の声が響いた

ラインハルト
ラインハルト
ーそこまでだ
男性1
ラインハルト様っ!?
男性2
それに、ユリウス様まで!?
ユリウス
ユリウス
君達、殺されたくなければ今すぐ彼女から離れろ
男性1
す、すみませんでしたっ!
男性2
もうこんなことしませんっ!

2人の男性は青ざめた顔をしたがら颯爽と逃げていった

私は2人が来たことにとても安心し、お礼を言おうと話しかけた
(なまえ)
あなた
あの、ありがとうございまーー
ラインハルト
ラインハルト
あなた、この前僕たちが言ったこと、覚えているかい?
(なまえ)
あなた
っ…
ユリウス
ユリウス
ちゃんと守れなかったようだな
(なまえ)
あなた
えっと、それは…
ラインハルト
ラインハルト
言い訳は聞きたくないよ。僕はあなたを助けたのに君は僕たちの約束は守ってくれないんだね

そん、なっ…。ラインハルトさんってそんなことを言う人、だっけ…?

いつも雰囲気とは全く違う2人に怖くて後ずさる。
気づけば壁が背中に当たっていた

ユリウス
ユリウス
あなたは覚えているか?もし少しでも話したら「おしおき」すると
(なまえ)
あなた
えっ、あの、それはっ…
ラインハルト
ラインハルト
また言い訳するの?ほんと、呆れてくるよ…まあそういう所が可愛いんだけど

すると、ラインハルトさんの手が伸びてきてそのまま私の首を掴んだ


ーそして次の瞬間その手に力が入りそのまま体を持ち上げられた
(なまえ)
あなた
っ…!

苦しい…。なんでこんなことするのっ…?

私は必死に抵抗しようとするもそんなことは無駄だった
足も地面から離れているのでただばたつかせているだけ

ラインハルト
ラインハルト
あなたはこうしてあげないと学習しないよね?あなた、苦しい?
(なまえ)
あなた
…離してっ
ラインハルト
ラインハルト
それは残念だけどしてあげられないな。もっと苦しめてからするよ

目の前には歪んだ笑顔を浮かべているラインハルトさんがいる
それを見た途端、あの時のことがフラッシュバックした



昔 :ラインハルト
ねえ、もっと痛めつけてあげないと分からない?
昔 :あなた
いや、もうやめてっ…
昔 :ラインハルト
じゃあ、今度は気持ちよくしてあげようか?その方が全然嬉しいんだけど
昔 :あなた
お願い、ハル、くんっ…







ラインハルト
ラインハルト
あなた、覚えてる?昔、僕のことなんて呼んでたんだっけ
(なまえ)
あなた
うっ…
ラインハルト
ラインハルト
ほーら、答えてくれたら離してあげるから

やっぱり昔のこと、覚えてるの…?じゃあ最初から演技だったの…?もうわけがわからないっ…。

ユリウス
ユリウス
ラインハルト、死なない程度にしてくれ
ラインハルト
ラインハルト
あぁ、分かっているよ

ユリウスさんが助けてくれるのかと思ったらそんな驚くべき発言をした

ユリウスさんまで、どうしちゃったの…?


どんどんと時間ばかりが過ぎ、意識が徐々に薄れてきた
私は名前を呼ぶのを躊躇っていたがここで死ぬのは嫌なので、仕方なくその、昔の呼び名を口にした
(なまえ)
あなた
ハル、くんっ…お願いっ…
ラインハルト
ラインハルト
やっと言ってくれた

それを聞いた途端、とても嬉しそうな顔をした
そして約束通り地面にそっと降ろして首から手を離した
(なまえ)
あなた
はぁ、はぁっ…

私は酸素を求めて、大きく空気を吸い込む
ラインハルト
ラインハルト
ねえあなた。僕があの時のこと忘れてると思った?
(なまえ)
あなた
やだっ、もうやめてっ…!
ラインハルト
ラインハルト
それは酷いな。まだ何もしてないじゃないか

何もしてないって、たった今首絞めてきたのにっ…

ラインハルト
ラインハルト
その話は後でじっくり話そう。それよりあなたに話したいことがあるんだ
ユリウス
ユリウス
あなた、私達は君のことが好きなんだ。もちろん一人の女性としてだ
(なまえ)
あなた
えっ…?

私のことが好き…?

ユリウスさんが真剣な眼差しでそんなことを言った。私は突然の告白に頭が真っ白になる

ラインハルト
ラインハルト
あなた、僕達と結婚して欲しい
ユリウス
ユリウス
もちろん、君のことを一生大切にする。私達と来てくれないか?

結婚…?きゅ、急に結婚って言われても、よく分からないよっ…。だって、結婚って好き同士の人がすることじゃないのっ…?

私は結婚と言われなんて返事をすればいいのか迷う

(なまえ)
あなた
あの、結婚ってあんまり分からなくて…

私の発言に一瞬目を見開く2人。
すると、何故か嬉しそうな表情をした2人は獲物を捕らえたかのような鋭い瞳を向けてきた

ラインハルト
ラインハルト
分からないなら、僕達に任せればいいよ
ユリウス
ユリウス
大丈夫だ。あなたは何もしなくていい。じゃあ一週間後くらいに君を迎えに行くからそれまで大人しくしていてくれ
ラインハルト
ラインハルト
そういえば、もうあなたはお店やめてしまって構わないよ
ユリウス
ユリウス
これからは一生働かなくていい
(なまえ)
あなた
えぇ、と…

2人は早口にそう答えた

ラインハルト
ラインハルト
それじゃあまた迎えに行くからそれまであまり外に出ないでくれないか?

ラインハルトさんは最後に一言付け加えた

また、これも破ったら何かされるのかなっ…

ラインハルト
ラインハルト
心配はいらないよ。今度は何もしない。少しは出歩いてもいいよ、さすがにずっと家の中にいるのは無理だろう?
ユリウス
ユリウス
では、また会おう

2人は背を向けて歩いて行った
私はただその背中を呆然と眺めていた



私は心のどこかで危機を感じながらー。






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