第4話

再会 sideラインハルト
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2021/09/28 11:32 更新



今日は久しぶりの非番だ





今日こそ会いに行こう。”あの子”に





何年待ったことか。本当に逃げるのが上手だなぁ





でも、一生僕から逃げられるなんて思っちゃって…まったく可愛いなぁ



そんな僕を甘く見てもらっちゃ困るな

女性1
ねぇ、あれってラインハルト様じゃない?!
女性2
えっ!ほんとだ!ちょっと話しかけようよ!
女性1
あの、すみません!ラインハルトさんですよね…?
ラインハルト
ラインハルト
はい、そうですよ


また絡まれてしまった。仕方ないか…

女性2
きゃー!あの、握手してもらってもいいですか?
ラインハルト
ラインハルト
全然大丈夫です
女性3
あの、私も握手しても…
女性4
私も!ちょっとどいて!
女性3
ちょっとなによ!
ラインハルト
ラインハルト
まぁ落ち着いてください。急に居なくなったりしませんから
女性3
っ///す、すみません…
女性4
恥ずかしぃ////


そう言って女性達は静かになった


僕は自分の周りを見たら、けっこうな人数の女性達が集まってきており小さな握手会を開いている状態になっていた




少し時間がかかるな…



そんな急がなくても彼女は逃げないか。もう場所も特定したし




あとから人数が多くなっていき、しばらく女性達に捕まっていたがようやく終わった




落ち着け自分



近くにずっと会いたかった彼女がいる。あぁ、考えただけで興奮してしまう…




僕は女性達から離れて、少し斜めの方に目を向けると、
胸元より少し下まで伸びたホワイトゴールドの髪に青く透き通った瞳で、よく目立つ真っ赤なリボンと服に身を包んだ、”あの子”がこちらを見ていた



ふっ…




ダメだ。嬉しくて興奮のあまり笑ってしまった




すると、彼女は急に座り込んでしまった



どうしたんだっ…?




僕は周りの目も気にせず急いで彼女の元へ駆け寄った




彼女の目の前まで来ると、急に心臓がの鼓動がドクドクと早くなった




近くで見ると、とても華奢な体をしていて守ってあげたい気持ちが込み上げてきた





僕は、なるべく普通を装い彼女の肩に手を置き、

ラインハルト
ラインハルト
大丈夫ですか?


と、尋ねた



すると彼女はゆっくりと顔を上げこちらを見た



バチりと目が合い、恐怖に怯えている顔をしていた




そして突然気を失って倒れそうになるところを素早く支えた



僕は彼女の顔をしばらく見つめた




やっぱりいつ見ても変わらない可愛さだ




数年ぶりに見たが彼女の美貌は変わらず、さらに美しさと可愛さが増していた



今すぐ襲いたいところだがここは公共の場だ



ここは我慢して彼女の家に運ぼう

ラインハルト
ラインハルト
よいしょ、と
男性
ラインハルトさん…?
ラインハルト
ラインハルト
なんでしょうか?
男性
どうしてここに…?それとあなたちゃんを抱えてどうしたんですか?知り合いなんですか…?
ラインハルト
ラインハルト
はい。彼女とは長い付き合いで
男性
そうですか…
ラインハルト
ラインハルト
それでは



僕は彼女の家に入り近くに置いてあったベッドへそっと乗せた



少し家の中を散策するか




せっかく彼女の家の中に入れたんだし少しは見てもいいよね?ずっと楽しみにしてたんだし










一通り家の中のすみから隅までくまなく見たが、やはり彼女の好きな物は変わっていなかった



可愛らしいぬいぐるみや綺麗なお花が沢山飾ってある


それに昔からお菓子作りが得意で今でもその趣味は変わっていないのか、机の上にはクッキーやドーナツなどのスイーツが並べられている

(なまえ)
あなた
んっ…


起きたのか?



少しの間彼女を見ていたがゆっくりと体を起こし目をこすっていた



なにやっても可愛い

ラインハルト
ラインハルト
体調は大丈夫ですか?


僕が質問するととてもびっくりしたらしく肩がビクッとなった



よほど僕のことが怖いのか…

ラインハルト
ラインハルト
驚かしてすみません。貴方が急に気を失うので近くの人に聞いたらここが家だと教えてもらい少しお邪魔させてもらっています
(なまえ)
あなた
わざわざ、す、すみません…


怯えているせいか、声が少し震えている



今すぐ抱きしめて安心させてあげたい、と思ってしまう


今初めて会ったと思い込ませるように言葉は丁寧に、昔のように友達のように接してはいけない



そうだ。名前を聞かなくては



今日会ったばかりなのに彼女を名前で呼ぶわけにはいかない。気づかれてしまうからな…

ラインハルト
ラインハルト
名前を教えてもらうことは大丈夫ですか?
(なまえ)
あなた
は、はい!えっと…


…?どうしたんだ?



彼女は急に黙り込んでしまった



あぁ、僕に名前を教えたら思い出してしまうかもしれないと心配してるのか…


可愛いなぁ。そんなこと考えなくてももう知っているのに

(なまえ)
あなた
えっと、あなた、です…


あなたは僕の反応が怖いのか、言い終わった途端すぐに顔を伏せてしまった

ラインハルト
ラインハルト
いい名前ですね


僕は笑顔でそう答えた



すると、あなたは安心したのかため息を漏らした

ラインハルト
ラインハルト
僕は、騎士を務めているラインハルトと言います
(なまえ)
あなた
は、はい!知ってます…!
ラインハルト
ラインハルト
ご存知でしたか…それは嬉しいです。それじゃあ僕はこれで失礼します

僕は外へ出ようとしたらあなたに呼び止められ
(なまえ)
あなた
あ、あの!これ宜しかったらどうぞ…!
ラインハルト
ラインハルト
良いんですか…?


あなたはクッキーを渡してきた



僕は一瞬驚いたが、すぐに平静を装い笑顔でそれを手に取った

ラインハルト
ラインハルト
ありがとうございます。それではまたどこかで
(なまえ)
あなた
はい!こちらこそありがとうございました!


あなたは満面の笑みをしながらそう言った



そんな顔ほかの男には絶対しないでね




僕はあなたの顔を目に焼き付けて、ドアを閉めた





はぁ…早く、早く僕の手にしたいなあ




もう逃げられないからね

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