こいつは、女性マネージャーの1人。
恋愛禁止だが、こいつは明らかに媚を売ってくる。
ウザいので無視したいところだが、ちゃんと返事をした俺を褒めてほしい。
こいつが口を開けば自慢ばっかり。
本当に自慢だけして通話を切ったマネ。
俺だって忙しいんだよ…。
舌打ちをしたくなる気分で、作業に戻る。
気づけば日付を越えている。
作業用のディスコードの部屋に、まだ1人残っている。
こんな遅くまで何やってんだ…?
心配…になった訳では無いが、気になったので部屋に入ってみた。
確か、女性マネージャーの1人だったか。
俺の中でなにか閃いた気がした。
もしかして、あのウザイマネージャーの仕事をやらされてるのかな…?
なんだあいつ、どこまでも性格の悪い女だ。
別にこの子のことが可哀想だから…じゃなくて、あの女が腹立つだけだけど。
なんだか恥ずかしくて、そのまま部屋を抜けた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!