指で何度も甘イキさせられ続けた脳は蕩け、完全に熱に浮かされていた。
Vさんの声はどこまでも穏やかで、だからこそ残酷なほど俺を焦らす。
腹の奥は焦げそうに熱くて、とろとろになった頭で、必死に本当の望みを紡ぎ出す。
そう囁かれて、吸い付くような口づけを落とされた瞬間、胸の奥がより熱くなって涙が滲んだ。
恥ずかしい。何より自分を晒すのが怖い。
けどちゃんと言葉にすれば──
Vさんは優しく叶えてくれる。
指の動きを止めて、慈しむように俺の顔を覗き込んでくる。その静止が、今は何よりの拷問だ。
身体が熱くて、切なくて、涙がぼろぼろと溢れてくる。
内側を曝け出すよう喉を震わせてねだると、Vさんは目を細めて優しく笑った。
引き抜かれる指の感触にびくんと腰が跳ねた直後、ゴムを被せた猛りきったモノが、待ち侘びたようにひくつくアナルにぴたりと添えられた。
散々求めた熱が、中を割り広げて奥まで突き刺さる。甘えた悲鳴が口から溢れ、衝撃で目の前が白くなった。
欲しかったものがようやく手に入って、夢見心地で長い息を吐く。
きもちいい。すごく、きもちがいい。
でもそれは、身体だけじゃなかった。
望むままにVさんが動いてくれ、願いを口にすれば与えてくれる。気づけばそれにぞくぞくする悦びを感じ、さらには心が解き放たれるような感覚もあって。
その不思議な開放感が、きもちよかった。
もう、抗う術なんて知らない。
甘えたくてたまらなくなって、自分からぎゅっとVさんに抱きついた。
そしたら全身を包むように抱き返してくれて、その心地よさに、俺はすっかり心を預けてしまう。
しばらくその体温と心地よさに酔いしれていたけど、じくじくと中が疼き始めた。
腰を突き上げたVさんの硬い熱が、ごりごりと敏感な場所を擦り上げる。頭の中で火花が散り、がくがくと膝が震えた。
甘イキしてるうちに抜けてったそれがまた入ってきて、奥に先端をなすりつけてから、前立腺を擦って出て行くのを繰り返される。
動きに激しさはないけどひと突きが重くて、俺はドライで絶頂に至ってしまう。なのに腰を止めてくれないから、またすぐに絶頂感が押し寄せてきた。
激しく身を震わせる俺を見下ろしながら、Vさんは額の汗を拭ってくれる。
目の前にある、やさしい顔。無性にキスしたくなって唇を寄せれば、溶け合うように深く、熱く舌を絡められる。そのままゆっくりと腰を動かされると、泣きたくなるほど幸せな快感が押し寄せた。
ふわりと微笑んだVさんから放たれる、圧倒的な包容力に脳が痺れる。
これまで自分の望みを口に出したことなんてなかったし、そもそも強く何かを求めるようなこともなかった。
誰にも見せたことがなかった部分を、自分でさえ知らなかった一面すらも、今この人だけに見せている。
いつもぐずぐずになってしまう俺を見ても、引かずにいてくれる人。
この人なら──
Vさんなら、どんな俺も受け入れてくれる。
そう感じさせてくれるから、俺はVさんとのセックスに、余計にハマっちゃってるのかも。
とろとろに甘くとけてく頭の片隅に、そんなことが過ぎっていった。




















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。