第63話

最終回(💍💜ver.)
147
2021/11/11 11:37
それからお城に戻った私を彼が出迎えてくれた



風磨「おかえり」


「あれ?健人は?」


風磨「帰って早々、そんなこと言われると、俺凹むよ?」


「ごめんごめん」


風磨「健人なら他の国に呼ばれて行ったよ」


風磨「どうやらそこの国の王が健人を気に入ってるらしく、そこの姫と結婚させたいんだとか」


「ふーん、そうなんだ」




しばらく沈黙が続く




風磨「で、どうすんの?」


「え?」


風磨「これから、どうすんの?」


「風磨、私のこと好きって言ってくれたよね?」


風磨「ああ」


「私はあなたを支えたい、そう思う」


風磨「それって…」


「私、風磨とずっと一緒にいたい!」


風磨「それは嬉しいけど…俺、結婚する時はこの城を出るつもりだ」


風磨「前にも話したように、俺は王と不倫相手の子、そんなやつがここを継いじゃいけない」


風磨「それでも、俺について来てくれるか?」


「もちろんだよ、私は妃になりたいんじゃない、風磨のことが好きだから一緒にいたいって思っているんだよ」



と言うと彼の目から一筋の涙が流れた



風磨「…ありがとう、あなた、ありがとう」



そう言って私を優しく抱きしめた



それに答えるように私も彼を抱きしめた














それから数日後、私たちは城を出た





その城は今、彼、健人と他国から来た妃様が守っている





そして私たちは森の中に小さな小屋を建てて2人で静かに暮らしている




風磨「薪、持ってきたぞ」


「風磨ありがとう!みてみて!こんなに野菜ができたよ!」


風磨「おお、すげぇじゃん!」


「今夜はこれで美味しいもの作るね?」


風磨「うん、楽しみにしてる」




と言って私を見つめる



「ん?」



彼は何も言わず私にキスをした




「ちょっ///」



風磨「ふふ、可愛いな」



「な、何言ってんの///」




家に入ろうとする私を後ろから抱きしめて




風磨「これからもずっと一緒に暮らそうな?」


「うん」



私は振り向いて彼にキスをした



風磨「ちょっ///」



「へへん、お返しだよ〜!」



自分の顔が真っ赤になる前に家の中に入った












fin……






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