第22話

Episode-21
219
2025/12/15 11:00 更新
音のした方へ走る。

先程鳴った衝撃音、余り遠くは無かった筈だ。

此処からでも微かに音が聞こえて来る。

戦闘しているであろう音と人が言い争っている音。

" もし " の事を考えると冷や汗が止まらない。

早く現場に向かわなければ。
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…着いた。
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…ッえ
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(嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ)

見たくない、見れない。

過去のトラウマが走馬灯の様にフラッシュバックする。

嗚呼、何故。


" 嫌な予感 " がこんなにも当たって仕舞うのか。


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あ、ぁ…ッ




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…。
_
…。



其処には、血だらけで瀕死の状態の黄色と橙色が居た。

二人共傷が深く、今直ぐに治療しないといけない状態。

そして其の隣には…


_
…御前がやったんだろう ?

研究員
嗚呼そうだ。

灰色の彼女等を数年以上苦しめた研究員。

何やら血が付着した凶器を握っている。
研究員
此の位の痛みには慣れて居るだろうし、問題は無い。
研究員
そもそも、私達の " モノ " なんだから。

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…は ?

生き物とは思えない発言と思想。

仲間達を " モノ " 呼ばわりする。

其れだけで灰色の彼女を激昂させるのに十分だった。





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御 前 、も う 一 回 言 っ て み ろ 。






灰色の彼女の圧で辺り一体が埋め尽くされる。

普通の人間でなければ、其れだけで此処に立ち止まる事すら不可能だろう。


研究員
…御前等被験者は、私達の所有物だと言っているんだ !!


其れでも研究員は負けじと繰り返す。

嗚呼、何処迄愚かなのだろうか。

灰色の彼女は臨戦態勢を取っている。

本気の彼女を敵に回したら…。

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…考えを改める気は無いと。
研究員
だからそう言っているだろう。



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…そう、なら 死 ね 。








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… " あなたの下の名前(カタカナ推奨) " 。
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ッえ ?

淡黄色の彼から発せられた声は淡々とした抑揚が無い。

其れは聞き慣れた声で、聞きたかった筈なのに何故か耳に届いて欲しくなかった。

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