第32話

色々
203
2023/01/10 06:16
そろそろ楽になれるかもしれない。
いぬたぬき
ん……ッ……
えんちょう。
んぅっ…ん、ぅ……
腰を一生懸命に振る。
相手も十分に感じているみたいで、熱く甘い吐息を漏らしながら喘いでいた。

……そんな2人を眺めるもう1人の友人。
ごめん、ほんと悪いとは思ってる。多分。

その友人はこれを見て良いものなのか良くないものなのか迷っているようだった。
そりゃそうだ、僕だってそうなる自信がある。

でも仕方ない。
お酒飲んでたらどうしても抱きたくなってしまったんだ。

ちょっと想像するだけで下が熱くなったから。
お酒のせい、元はと言えば友人が家で飲むことを勧めたから悪い。

…と今までの一連を振り返る。
でもまぁ、うん。ごめ。
えんちょう。
いゃっ……ん、出るっ……
いぬたぬき
ッく……
ぺんと
………。
あぁ、そろそろとびきりの快楽が味わえそうだ。
腰を振る速さを早めると、そろそろ限界が来そうだった。

えんちょうの顔を見るととても苦しそうな…でも気持ちよさそうな顔をしているので、
僕ので感じてるんだ…と嬉しくなる。そしてまた感じる。

えんちょうの腰を掴む強さを時々変えるだけで、彼の腰は高く上がる。

色々感じるポイントを積極的に攻めていくと、えんちょうが気持ちよくて可愛く喘ぐ=僕が興奮する。
win-winだ。
えんちょう。
まっ…て、イく……ッ……
いぬたぬき
ぅ……ぁ……んッ……
えんちょうの中に、僕の精液注いだ。
同時にえんちょうの精液も、彼の腹部あたりに出される。

僕はそれを指で絡めとった。
腹部を撫でられたからか、それも刺激を与えたらしい。
ピクっと跳ねて体に力が入るのが分かった。

絡めとった精液を舐める。
それは甘くて熱くて美味しくて。
僕のを挿れて出てきた、えんちょうの液。

そう思うと、僕はまた勃ってしまった。
えんちょう。
いぬたぬき……っ、俺はも、無理だ……
いぬたぬき
僕も無理
僕は更に快楽が欲しくなり、躊躇なくえんちょうにぶち込む。
すると今までに無い程の高い声と共に涙が滲み、「俺は、もう……」と必死に懇願される。

だが僕がここまで来て止められる訳ない。
欲のまま闇雲に動かす。

それが新たな方法で気持ち良かったのか、「だめ…」と「もっと…」を繰り返すえんちょう。
矛盾し過ぎてる言葉になっていた。

奥まで奥までと挿入する。
僕の息子ちゃんはまだまだイけると言っていたので、可愛がってあげるとしよう。

ぺんと
あの……俺……。
いぬたぬき
んッ……?
そうだったね。
完全に置いてけぼりにされていた人が居た。

でも今は相手できない。
ぺんとにはそれが分かっているのか、それっきり言葉を発さなかった。

うんうん、ちゃんと文脈読める人間で良かったよ。
これで傍観者がえんちょうとかだったら普通に入り込んでヤってたからね。
良かった。
いぬたぬき
あ……良いの?
ぺんと
うん、あいつ寝ちゃったし。
布団もあるし……疲れたでしょ?片付けは俺がやるから。
いぬたぬき
神かお前は……。
ぺんと、優しい。
そのまま行為を欲が済むまで続けると、時刻は12時を回っていた。

随分と疲れたらしいえんちょうはそのまま寝てしまったし、
それを察してくれたぺんとは、僕と彼をここに泊めてくれるという。

あぁー、なんて優しいんだ。
いぬたぬき
ぺんともヤっとく?
ぺんと
やるわけねぇだろ
ははは、と赤い顔で笑う。

多分明日には記憶飛んでんだろうなぁ…なんてちょっと悍ましい気もするが、
それは過去の話。

布団はタンスに入ってると僕に指示したぺんとは、
僕達が欲望のまま快楽を求め出した液達をティッシュで拭いていった。

友人が出した精液を拭けるなんて、すごいやつだ。
しかも自分は参加してない行為で出されたものを。

すげぇな、とお酒でぼやける視界で拝見した後、ぺんとの部屋に入り布団を出した。
ぺんと
んっ……
目を覚ましたのは、午前1時ごろ。
あれ、さっき寝たはずなのになんで起きたんだ。
ましてや行為して酒飲んでよく寝れるはずなのに…。

なんでだ、と上半身を起こす。
……すると、違う部屋から致す時に使われる声がした。

絶対これ原因だ…、と思う。
その声は、ここまで聞こえる程の声量らしい。

よく耳を澄ます。
ん、えんちょうか?ぺんとは健康さんだし寝たと思うから…。

ここで電子レンジとかだと絶対起きない僕だけど、
そう言う声がすると行きたくなるよねぇ僕は健全な男子。

ゆっくり立ち上がり、足音を立てずにリビングまで行った。
くちゅくちゅと聞こえる水音と、色っぽいけど控えめで我慢してるような喘ぎ声。
僅かに開いていたドアから中を見ると。
いぬたぬき
ぺんと……?
そこには、床に座り自分の陰茎を弄るぺんとがいた。
え?ぺんと?……え?

驚きで思わず「え」と声が出る。
すると聞こえたのか、ぺんとは僕の方を見た。

なんとも言えない気まずい時間。
ぺんとは弄る手を止め、頬を赤く染めている。

そりゃそうだ、幼馴染に自慰がバレたんだから。
「いぬ…た…ぬき……」と極小さな声で呟いたぺんとは固まっている。

……何その顔、可愛い。

バレて唖然とし、頬を今まで以上に頬を赤らめてるぺんと。
僕は部屋に入り、ぺんとのそばにしゃがみこんだ。

それが恥ずかしかったのか、顔を伏せている。
僕はそれを覗き込むようにかがみ、にっこり微笑んでみせた。
いぬたぬき
いいよ、続けて。
気持ちよくなりたいんだよね?
ぺんと
いや…、もう良い……
慌ててズボンを取り履こうとするぺんとの腕を強く握った。
潤んだ目がこちらを見上げる。

なんでよ。
僕らは普通に行為したし、別に恥ずかしくなることは無いだろうに。

しかも僕はぺんとの自慰みてみたいし。
なかなかそういう話をしない仲だし。
いぬたぬき
手伝ってあげるから。
ぺんと
いや、ちょッ……
僕はぺんとの陰茎をぎゅっと掴み、上下に動かしてみせた。
ぺんとはそんな僕の手をがっしり掴む。

でもそんなことはお構いなし。
ひたすらに動かす。

先端から流れ出る透明の液を塗りたくるように馴染ませる。
するとくちゅくちゅと音が増した。

あぁ、えっちい。
ぺんと
んっ…ちょっ……たぬきぃん……///
いぬたぬき
……。
次第に反抗の力は無くなり、腰が良く持ち上がるようになった。
いやぁ、普通に感じてんなぁこれ。

力を込めて動かす度、彼の腰は少し浮く。
甘い喘ぎ声と水音で、僕の僕が熱を帯びた。

僕は手を動かしながら、反対の手でぺんとの後頭部を持つ。
一気に頭を引き寄せ、熱い声が出る口を塞いだ。

別にぺんとの声が嫌な訳ではない。
ちょっと…なんかえんちょう起きて来そうだったし。
ぺんと
んんっ…ん、んん……!ん、んん!
必死に何かを訴えるぺんと。
何をそう…うるさいなぁ、なんて微笑む。

歯列を綺麗に舐め、喉の奥の方まで舐める。
こういうことは経験したことないのか、ぎこちなく舌を動かすぺんとが可愛かった。
えんちょうとはまた違った可愛さだ。
ぺんと
んん、ん…ん!ん、ん……‼︎
どうしたんだ、そんなに気持ち__________
いぬたぬき
えん……え、えちょ……え?
えんちょう。
お前ら何してんの?
背後に気配がする。
目の前に影が出来て、僕の心臓は大いに跳ねた。

ヤバい、これ後ろに金髪のピンク悪魔居る。
絶対だ絶対。

ぺんとはこれを訴えていたのか、と納得する。
なんだよ、じゃあ袖でも掴んで言ってくれれば良かったのに。

……んまぁそれされたら耐えられなくなるかもだけど。

そんなことはどうでも良い。
今世界一最悪な状況に陥っているのだから。

僕は涙目ぺんとから舌を抜き、手も離す。 
そしてゆっくり後ろを向いた。
いぬたぬき
えんちょう……。
えんちょう。
ぺんてぃ、足りなかったか。 
さっき入れてあげれば良かったなぁー……。
えんちょうは僕らを見下すと、腕を組んでそう呟いた。
さっき…というのはえんちょうを抱いた時の事だろうか。

ちょっと気にしてそうで怖かったが、なんか大丈夫そうで安心する。
そして何てことない言葉を発するえんちょうだが、なんだか圧を感じた。
ぺんと
あの……ごめん。
俺が1人でスるから、たぬき起こしちゃって……。
えんちょう。
ぺんとは良いよ。
……問題はお前だいぬたぬき。
いぬたぬき
へ?
何?
僕に問題が……?

なんでぺんとは許されるんだ‼︎僕を起こしたのはぺんとなんだぞ⁉︎
ちょっと理解と納得が出来ないが、今は話を聞くのが1番だな、と考え黙る。

えんちょうは僕の隣に座ると、耳元でこう言った。














えんちょう。
なんでぺんてぃの自慰、俺に見せてくれなかったんだ。
いぬたぬき
ッ……ww
なんだそんなことか、と1人で笑う。
もちろん耳打ちなのでぺんとには聞こえていないが、ぺんとはもうイきたくて仕方なさそうな顔してた。

そうだ、と僕は良い案を思いつく。
いぬたぬき
ぺんとイきたいでしょ?
いいよ、今やっても。
ぺんと
え…?いや、良いよッ……多分……うん、イかなくても…うん、多分?
いぬたぬき
どうぞやって下さい。
ぺんと
ちょ…ごめん、耳塞いでて
えんちょう。
無理だな。
別に引いたりしたいから、ぺんてぃの自慰見てみたいなぁ……。
ぺんと
え……。
いぬたぬき
誰もが君のを求めてる。
ぺんと
……。
















ぺんと
分かったよ。
ぺんと
んぅ……んっ…ぁ……イくっ…ん…///
ぺんとは自分の陰茎を持ち、1人で動かす。

快感が欲しくて腕力と睡眠時間を削るぺんとは凄く可愛くて…
なんかギャップ的なのを見れた気がする。

絶頂に達するのか、動きを速めるぺんと。
ぺんと
あっ…ん、あ…んぅ……イく、イっ……‼︎///
手のスピードが落ちると共に、ぺんとの腰が高く浮いた。
そして脱力していく。

先程までいじっていたモノからは、白濁した精液が飛び出していた。
あーあ、これぺんと自分で処理すんのかな…。
ぺんと
はぁ……は……ん……
肩で息をするぺんとに、えんちょうが駆け寄る。
えんちょう。
ごめんぺんてぃ。
俺ら我慢出来なかったみたい。
いぬたぬき
ふふっ
ぺんと
……⁉︎
果てたぺんとに出されたのは、硬くなった2つの陰茎だった。

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