🐺 side
最近、ハルトが変だ
いや、変って言う程じゃない
普通に話すし、隣にもいるし、帰り道も一緒
でも──
思わず口に出た
前を歩くハルトは振り返らない。
いつもなら「お前がうるさいだけ」って笑うのに
今日はそれもない
冗談っぽく聞いたつもりだった
けど。
短い返事
それだけだった。
胸の奥が、少しだけチクッとする
練習室
メンバーの笑い声が響く中、ジョンウの視線は無意識にハルトを追っていた。
端っこでスマホを触る姿。
誰かと話して笑っている横顔。
それを見た瞬間
何故か安心した
小さく笑う
別に特別なことじゃない
幼馴染がそこにいるだけ。
それなのに
見えなくなると、不安になる
休憩中
ハルトが席を立とうとした瞬間、ジョンウは咄嗟に腕を掴んだ。
即答だった
自分でも驚くくらい自然に。
ハルトが少し目を丸くする
なんでだろう
今は離れたくないって思った。
理由はまだ分からないけど
ただ──
ハルトの隣がいちばん落ち着く
それだけは、昔から変わらなかった














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。