・米英
・13植民地、大英帝国(少しだけ)
・謎小説爆誕☆
忘れられない記憶ばかりが
美しいわけではない
…だからといって忘れていくことばかりが
綺麗事なわけでもない
悲しいことばかりが歴史ではない
だが。
あの日々に抱いた純粋な喜びと比べれば
どうしても霞んでしまう
まだ小さかった貴方と過ごした
あの静かな時代
二人で見た海原の碧さだけが、
今も私の心に強く焼き付いている
流されずに耐えている船のように
時代の荒波の中、
どこへ流されることもなく、
二人で留まっていられたあの頃。
水底に深く碇を下ろすように静かだった、
あの愛おしい時間
けれど無垢な子どもでいられた時代は、
容赦なく過ぎ去っていく
さよならを告げる時、
私たちに強く求められるのは____。
「抜錨」
パァンッ!!
身体に刻まれた傷の数を数えて、
受けた痛みの数だけ指を折る
一つあまった小指はきっと
だが、どうしてだろう…
どれだけ遠く離れても、
どれだけ傷つけ合っても。
あの時結んだ赤い糸は、
今も断ち切れずに二人を繋ぎ続けているのだろう
底知れない明日の世界だけに
怯えているわけじゃない
手の中に収まらなくなった貴方ばかりが
妬ましいわけでもない
…今となっては、だけど
羽がふわりと落ちる
私はクイルペンをスラスラと走らせる
どれだけ私が人並みの平穏を望んでも
野蛮な者によって波に拒まれていく
誰もがそこを目指し、
まだ迷いと葛藤の中にいた、あの少年時代
無垢で幼かったあの頃を
遠ざけてしまったのは
一度かかれば二度と戻らない。
成長と野心という名の
「熱病」
身だしなみを整え、装いを改める
ふと貴方の方を見た
あの頃のあどけなかった唇___。
それもいつしか大人びた艶やかな色を帯びていた
風がふわりと吹き、
鳥の羽はひらひらと舞い、
薔薇の花びらは何かのワンシーンのように宙を舞う
そして、それらが水面散り落ちる様子は
どこか私たちに似ていた
____二度と元には戻れない私たちのように。
そうして私はまた
身体に刻まれた傷の数を数えて、
受けた痛みの数だけ指を折る
…また一つ余ってしまった小指は
…なのに_____。
どうしてでしょう…。
どれだけ深く結ばれていようと、私たちはいつか…
…いや、いつもです。
なぜ赤い糸を自らの手で断ち切ってしまうのだろう…。
薔薇の花びらがどんどん散りゆく中、
貴方がささやく。
哀れみ続ける私に、過ぎ去った過去に、
口づけをするかのように
"愛する" ということは。
抜錨まじ神曲すぎー✨️
うぅ…。
もっと頑張らねば…!!
ハイ…。
素晴らしき本家様
ナナホシ管弦楽団様
抜|錨












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。