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第15話

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2024/02/18 09:00










はるてぃーさんが、消えた?











じおる
はるてぃーさんっ…





私が見た時はもう
はるてぃーさんは砂のように消えていった。










恐らくこの世界から消えたんでしょう。
それは私も理解していた。











じおる
……(これじゃ、私達は二度と帰れないッ…)







気付かず、もう背中が小さくなっているうたさんの
後ろ姿が目に写った。







じおる
…どうしましょう…。
じおる
…(まずはうたさんに伝えなきゃ…)






私は透明になって幽霊のように
空を走った。












うた
はぁっ…はぁ、






うた
…(早く、はやく行かなきゃッ…)




俺がこんなにも急いでるのには理由があった。














うた
うわぁ…ここ、なんて言う所なの?
???
ここは、青拓高校っていう所だよ。
詩も大きくなったら、ここで生活するんだよ
うた
へぇ!……楽しみっ!
???
うん、それまで………待ってて、















警官
おらッ!!早く歩け!!
うた
アガッ!?
警官
お前、魔法使いなんだってなぁ?…人外がのたのた歩くんじゃねぇよw
うた
す、すみません……ッ
うた
…(こんな所だって、聞いてない…)












俺は小さい頃から魔法使いだったって事は
親から知らされていなかった。











うた
…なんで、俺だけっ…ポロッ







久しぶりに泣いた。
そして、走りながら泣いているせいかすこし肌寒かった。















うた
…(はるてぃーと会えて、嬉しかったはずなのに、…)
うた
…っえ、はるてぃー?





そろもんのことで頭がいっぱいになり、
はるてぃーとじおるの事をすっかり忘れていた。



後ろを振り返れば2人はもう居なかった。





うた
もう、一人なんだ……、
うた
……はぁっ…(いっそ殺してくれ…)
うた
…(ダメだッ、…いっつもこーやって自分を下げてるから)
うた
(いつまでも変わらないんだッ…)















この世界では鏡のようになっている。













はるてぃー
…(じゃあ、今俺がいる世界って現実なんだ…)
はるてぃー
早く、うたとじおるとそろもんを…現実に戻してやらないとっ…











あの3人はずっと鏡の世界の中に閉じ込められている。









あすたはって?
数分前…

















 俺があの変な機械を押した時…






あすた
…(ふぅ…)
あすた
…(ま、うたくんが感ずいて来るだろうし、待つかぁ)
あすた
ねっ、そろもん
そろもん
……















はるてぃー
押しちゃえ〜!!
ピッ









あすた
えっ……
そろもん
え、?




え、あすたが消えた?



そろもん
どゆこと~????







そろもんはよくわかっていないが、こんな感じで
あすたは現実へと無理やり引き込まれた。








ってなったら、アイツら三人もいけんじゃね?






俺はそう思い、またボタンを押した。













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