朝の鬱陶しい目覚ましの音。
ヒラヒラと靡くカーテンから
疲れた体へお構いなしに朝日が差し込む。
とある平日の朝。
いつもと変わらないような景色に嫌気がさす。
現在の時刻、午前6時。
まだ完全に開いてない目をこすりながら
無理矢理体を起こす。
ジジジジジジジジ……
部屋にうるさく目覚ましの音が鳴り響き
少し睨みながら、時計を手にする。
一昨日の夜、時計を床に落とし
どっかのネジが一本抜けた
今どき古い目覚まし時計。
スマホのアラームじゃ
ワンタップで止められちゃうし
小さな頃にお小遣いを貯めて買った時計だから
なかなか変えれずにいる。
イライラする気持ちを抑えられない自分と
空気を読まず一向に鳴りやもうとしない時計。
気づけば起きてから10分が経とうとしていて。
流石にまずいと思いながら、
クローゼットからスーツを取り出し
カバンを持てば…
それなりには整った格好に。
スマホを開くとすでに6時24分。
家から最寄りのバス停までが7分で、
乗りたいバスは30分発。
と、鳴りっぱなしの目覚ましも忘れて
かかとのすり減ったパンプスを履き、
家をでる。













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。