ガチャ
屋上に行くと、居たのは…音桐くんだけだった
私達は座って、お弁当を開け始めた
その時、音桐くんが…口を開いた
私が吸血鬼になっていた姿を…見られていた…
私はなんとか、誤魔化そうとした
あの時とは、音桐くんが指に怪我をした時のことだった
音桐くんは、私の近くに来るなり…口に指を当てた…
そして…確認しようとしてきた
そういった瞬間…甘い香りが漂ってきた
音桐くんの指を見ると、○が滲んでいた
甘い香りが…私を誘惑してきていた
私の意識は…もう…○のことしか…考えられなくなっていた
私は…音桐くんを、襲おうとしていた
私の理性は…収まりがつかなくなってしまった…
音桐くんは…すこし怯えていた…
私が音桐くんに近づこうとした時だった
ガチャ
誰かが…屋上に来た
私はその音に…我に返った…
私は、自分がやろうとしていた行動を思い出し、恐怖に陥っていた
私がやろうとしていたことは…最悪なことだったから…
私はただ…謝ることしか出来なかった…
続く
















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!