リノside
俺がゆっくりテレビを見ているとベランダから猫の鳴き声がした。
スンイ、ドゥンイ、ドリの声でもない。
知らない猫の声だ。
ベランダを確認しに行くと、白い毛並みの猫がちょこんと座っていた。
あぁ…隣の猫か。
またあいつ窓開けっぱなしにしたのか。
とりあえず外は暑いので隣の猫……マロを家の中に入れる。
まぁすぐあいつが迎えにくるだろう。
……また泣きながら来るだろうか。
泣いてる人を見ると焦っちゃうんだよな。
前は10分くらいで来たっけ?
今日もそれくらいかな。
また家までマロを運ばなきゃいけないのか。
一応相手は子供だし…
やるべきなのか…
ふと、視線をマロにうつす。
スンイと挨拶しているところだった。
にゃぁ〜ん
毛並みに沿ってマロを撫でる。
撫でると尻尾をぴーんと立ててこっちを見つめる。
やっぱり少し細くなった気がする。
しっかりご飯食べれてないのか?
試しにおやつをお皿に出して目の前に置いてみる。
スンイに取られないようにスンイを片手で抱きながら
マロの前におやつを置く。
するとガツガツと勢いよく食べ出した。
よっぽどお腹が空いていたんだろう。
あっという間に食べ終えてしまった。
あいつ…ご飯しっかり与えてないのか?
そもそも8月って小学校は夏休みだよな。
それにしてはあいつ一回も見ないな。
俺が外に出てないだけか?
そもそもあいつの親をほとんど見たことない。
よくわかんなくなってきた…
とりあえずあいつが来るまで待とう。
話はそこからだ。
………来ないな
もう50分くらい経ったか?
流石におかしいよな。
あいつ家にいないのかも。
いや、窓開けて外出るほどバカじゃないか。
………あいつならやりかねない。
でも、今日はあいつ側の部屋からドアの音鳴らなかったし
家には居るか。
ピンポーン
あ、あいつか?
そう思ってインターホンのマイクをオンにすると
カメラにはあいつと反対側の部屋に住む女が写っていた。
隣のやつは変に俺に媚び売って
ベタベタしてくるから苦手だ。
この前あいつがインターホンを押した時も
背が低くて見えなかったからてっきり隣のやつかと思った。
警戒しながら出ると、泣いてる子供だったことが1番びっくりしたけど。
インターホンに出てしまったってことはお隣さんの相手しなきゃいけない。
めんどくさ…
ガチャ
この甘えるような甘ったるい声が大嫌い。
俺より年上のくせして
かわいこぶるこの感じが嫌い。
そう言って俺の前で鍋を開ける。
中には大量のキムチチゲ。
俺そんな食べないし。
怪しい人が作ったご飯なんて食べたくないし。
なんで語尾を伸ばすんだよ。
普通に喋ってよ。
喋ってて疲れるからこういう人苦手なのに。
俺の声を無視して、隣の人は俺に鍋を押し付けてきた。
もう、何回目だろう。
満足そうに隣の人は帰って行った。
……さて、どうしようかな。
にゃぉん
そうだ。
マロ返さなきゃいけないんだった。
あいつ…1時間近く待ったのに…
………なんかあったのかな
とりあえずインターホンだけ押してくるか?
いや…さっきまで隣の人が居たのに
外出にくいな…
俺は少し急いで靴を履いて玄関の扉を開けた。
何かあったなら
マロのためにも早く行かなきゃ
どうも、作者です!
最近更新できてなくてごめんなさい!
言い訳にしかならないけど、中学が忙しくて……
できるだけ頑張ります…
最後まで見てくれてありがとうございました!














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。