遡る事数刻前……

回想終了。

あなたside

確かにそうだ。俺は今年高校生になったばかり。中学生は任務なんて行けるわけが無い。高1でギリだ。
若い芽は摘ませない。ここは昔からそういうモットーだ。
先輩は後輩を守り、その後輩は新たに入って来た後輩を守る。例え前世は同胞だった者も今世では関係無いのだ。なんか悲しい。

知ってるか？1歳の差ってデケェんだぜ？

sidezero

その後も和やかな時間が流れた。
だが忘れてはならない。まだ任務は始まってもいないのだ。

伊黒が声を掛ける。時間は午前2時。
鬼と霊が活発になる時間帯だ。丑三つ時と呼ぶべきか。
鬼は霊達に紛れ込み、やってきた人間を食らう。
それらを退治するのが現代にある鬼殺隊だ。
ここにも柱は存在しており、あなたを含め10人居る。
あなたはこれまで任務に参加出来ない身でありながら鬼殺隊に貢献しており、柱となった。今世ではこれが初めての実技任務になる。

禍々しい雰囲気を纏う巨大な廃病院を前にし、戦いの火蓋が落とされた。