第5話

4
95
2024/02/24 11:00
村を出て少し歩いた所であなたの下の名前は立ち止まった
レトルト
どしたの?
(なまえ)
あなた
ちょっとね
ショルダーバッグから銀色の笛を取り出し
息を吹き込んだ
ピーと高い音が風に乗って遠くまで響きわたる
TOP4
??
すると瞬きする間にあなたの下の名前の肩に黒い容姿をしている1羽の鳥が乗っていた
ガッチマン
いつの間に
(なまえ)
あなた
良かった来てくれたんだね
レトルト
あなたの下の名前、その鳥は…?
(なまえ)
あなた
エネゼ、私が森に姿を隠す前の時に一緒にいた子。使い魔的な存在かな
牛沢
かわええ…
ガッチマン
キヨ?
キヨ
な、何…?
キヨがガッチさんの後ろに隠れている
何故か怯えていた
レトルト
あ、そういう事か
(なまえ)
あなた
??
レトルト
キヨ君、カラスが苦手でね
(なまえ)
あなた
カラス?
ガッチマン
黒い鳥の事、俺達の世界だとカラスって言われてるの
(なまえ)
あなた
そっか、ごめんね
(なまえ)
あなた
でも大丈夫、この子は優しい性格だから
キヨ
だい…じょう…ぶ
口ではそう言っているが顔が青白くなっていた
相当エネゼが怖いらしい
牛沢
ま、そのうち慣れるだろう
あなたの下の名前、先に進もうぜ
(なまえ)
あなた
そうだね
エネゼを腕に移動させ空高くに振り上げる
そして銀色の笛をもう一度鳴らした
(なまえ)
あなた
大体の方向はエネゼが示してくれる
エネゼの飛ぶ方向に私達も進むよ
全員
OK
キヨ
ねぇ「願いの扉」って御伽話なんでしょ?どういう話なの?
(なまえ)
あなた
それはね
その昔この世界が出来たとき4人の姉妹がおりました。
彼女達はそれぞれ特別な力を宿しており、
長女は「地」を創り出す力を
次女は「水」を創り出す力を
三女は「森」を創り出す力を
持っていました。
皆それぞれ豊かな自然を作り出し、幸せに暮らしていました

しかし、四女は「死」を創り出す力を宿していたことから姉からは嫌われ狭く薄暗い場所で孤独に生きてきました
ある時、この世界を統べる者を決めねばならぬ時がありました
姉達は自分が世界を統べると言い始め、豊かだった世界は荒れ果ててしまいました
そして四女は「死」を創り出す力によって彼女達の争いを治めました
しかし、自らの力で姉達の命を奪ってしまったことに嘆き四女はある扉に願いを込めました
それが北の果てにある「願いを叶える扉」なのです
ガッチマン
「死」を創り出すって…
牛沢
あなたの下の名前と同じ…
(なまえ)
あなた
うん
(なまえ)
あなた
私…その四女のさ……末裔まつえい…なんだよね

プリ小説オーディオドラマ